株式会社阿部製作所様
- 事業内容
- 支持金具事業/鋼材加工事業/鋼管加工事業 /海外事業
- 従業員数
- 180名
- 設立
- 1967年
- 所在地
- 新潟県
- 課題
- 誰もが認める昇格基準を反映した人事評価制度を構築し、経営に参画する人材を増やしたい
人事評価制度を導入後、どのような効果を感じていますか?
導入の効果は2つ感じています。
1つ目は、部下とのコミュニケーションの場が増えたことですね。
弊社は、四半期・半期に一回くらいの頻度で1on1を実施していましたので、面談に対する耐性はついていました。
しかし、導入後は四半期サイクルの中で、目標設定・中間・評価目標設定面談と、ほぼ毎月面談があります。その中で業務に向き合い、課題抽出・改善の為に社員が成長するために必要なコミュニケーションが頻度高く実施されるようになりました。
通常業務+人事評価制度の運用となると、時間の捻出に苦労するという話を聞きましたが、経営者の経営判断で解決できると考えています。
会社として、重要であるという位置づけにした上で発信すれば社員の優先順位は上がりますよね。
あしたのチームのサポートの一つに中間面談同席があり、その際にどの社員も聞くスタンスが取れている点を評価してもらいました。
私は社員のどんな意見も否定しない、コミュニケーションを重要視し、対話が大切である、と社員に発信しております。評価者には一方的な指導・面談ではなく、傾聴の気持ちを持ってほしいと伝え、自分が評価者として面談する際はその姿を見せています。私の姿勢を見た社員が、部下にも同様の行動を見せることで社内の面談スタイルを確率していると思います。
事実、運用サイクルを重ねることで、評価者の面談の質は上がっていると感じます。被評価者の質問に対するレスポンスがよくなり、的確な指導、アドバイスができるようになりましたね。
社員っていい意見をたくさん持っているんですよね。
でも発信できずにいる社員も多いと思います。社員のいい意見を逃さないためにも、意見を言いやすい、環境を整えることが大切なのではないでしょうか?
2つ目は評価対象者の数字の意識度が高まりました。
それは、イコール経営感覚も持てるようになってきたことを意味すると思います。社員のこれからの成長に期待が持てるな、伸びる要素があるなと希望を持てたことが効果です。
背景として、運用を重ねることで、数値目標を達成するための行動目標が設定でき、連動性が取れるようになりました。
結果として、役職者としての自覚が芽生え、器が大きくなりました。自分の事だけではなく、組織の事を考えた発言も増え、主体的な行動が以前より見られるようになりましたね。
人事評価制度を運用していく中で苦労したこと、また、その局面をどのように乗り越えたのかを教えてください。
取り組む姿勢が人それぞれであり、全員を高いレベルまで引き上げることには苦労しています。
対象者は皆前向きに取り組んでいますが、対話が苦手な社員、運用期日ギリギリまで時間がかかっている社員がいます。
面談の期日感に関しては、面談が遅れたことでトラブルになったケースがありました。面談は早く実施して、情報収集し、早く改善のために動かないといけないと思います。四半期運用だと、目標設定に時間がかかると、行動できないまま、すぐに中間面談がきてしまいます。人事評価制度の理屈を理解し、スピーディーな行動をしてほしいですね。
弊社は担当者から、運用当初から運用期日が守られていると話を受けますが、ポイントは経営者の熱意を伝えること、評価者に進捗情報を伝えていることだと思います。
経営者が人事評価制度に対してどれくらい本気で取り組んでいるのか伝え、運用のゴールを達成するためには、期日を意識している事を私たちが発信することで社員の意識は自然と上がります。これから、一般社員に広げるときには、今の役職者が期日管理の重要性を説いて、発信してくれることを望んでいます。
また、項目数が多い、という社員の声に、どう対処したらいいのか答えを出すまで苦労しました。項目数を減らして、楽にするのは簡単ですからね。この時はあしたのチームに相談して、他社事例を基にしたアドバイスをもらいました。
結果として途中から項目数は減らしたのですが、ただ減らした、ということではなく、達成した・根付いたので省き、代わりとなる項目を設定するのではなく、絞った項目数に注力してほしい、ということをメッセージとして伝えました。
項目数が絞られると、評点のウェイトが高くなります。
社員はその点を自覚しているので、今度どの様な結果が出るのか楽しみですね。
今後、人事評価制度の運用により、目指している事を教えてください。
ある程度人事評価制度が浸透してきた中で、公平な給与体系を確立するのは当たり前ですが、自分自身だけでなく、会社としても、周りの社員から見ても、昇格を認めてもらえるような人事評価制度を確立したいと思っています。
立場が人を作るように、誰もが認める昇格基準を反映した人事評価制度を作り上げていきたいです。
また、評価者の評点のばらつきをなくして、全体の評価者レベルを上げていきたいです。
実現はなかなか難しいとは思いますが、誰が評価者であっても、目標設定の難易度が同じで、評価の評点が同じになるような、公平な判断ができる社員が増えることを望んでいます。あしたのチームのサポートも得ながら、評価者の訓練をし、ばらつきを少しでも減らしていきたいと思っています。
今後一般社員まで評価対象を広げるにあたり、一次評価者の育成も課題となってくるところです。
新たな一次評価者を増やすと言うことは、役職者が増えるということになります。
そのことが社員のモチベーションアップ、私目線では、経営に参画する人材が増える、という解釈ができますので、今後が楽しみですね。
今後、人事評価制度を導入する企業に対してのアドバイスをお願いいたします。
導入後運用面に懸念がある企業もいると思いますが、導入を決断する人が、ぶれずに集中して人事評価制度を構築し運用すること、どんなことでも真剣に関わるべきであると考えています。
人事・総務などの担当部署だけではなく、社長・経営陣が関わり、社員に本気度を見せることがうまくいく秘訣だと思います。
むしろ、それしかないとさえ思っています。
ある程度軌道にのってきたら担当者に任せることも考えるといいのではないでしょうか。任せたときに期日が遅れる、等の課題が出たら、数値目標に入れることをおすすめします。
すぐに改善すると思いますよ(笑)
また、あしたのチームは担当者が運用サポートをしてくれることも、運用において心強いと感じています。
他社事例を交えたアドバイス、クラウドの活用方法など、レスポンスよく対応してもらっています。最初は経営の経験がない、若い社員の方にサポートいただくことに不安があったのも正直なところではあります。しかし、MTGをしてみると、弊社の状況に応じた、説得力ある、的確なアドバイスがもらえ、とても信頼しています。
あしたのチームが運営している、オンラインサロンもおすすめですね。
クラウドに関する基本操作の説明はもちろんですが、シミュレーション・週次評価の機能など、今私たちが使っていない機能を学ぶことで、将来役立てることができると思い参加しています。
目から鱗な話も聞け、満足しています。
今後は、被評価者・評価者向けの開催が増えると聞いたので、期待しています。