【導入2年後 再インタビュー】評価者となった管理職の成長を実感 成長意欲のある人が自然と集まる組織に進化様

【導入2年後 再インタビュー】評価者となった管理職の成長を実感 成長意欲のある人が自然と集まる組織に進化

2020年3月ご導入

入江株式会社

代表

代表取締役 入江 正彦

※インタビューの内容は取材時のものになります。

入江株式会社

事業内容
金型部品及び鋳造機部品の製造・加工
従業員数
約90名
設立
1968年3月27日
所在地
広島県
課題
労働時間低減と生産高・生産性の向上の実現

    今回は、再インタビューを実施し、導入後の効果や導入して苦労していることを伺いました。

    【導入直後のインタビュー記事】は、こちら

    人事評価制度を導入された背景を教えてください。

    弊社は、二つの課題「生産性の向上」「給与制度の整備」を解決するための手段として、あしたのチーム®を導入しました。導入を決めた2020年3月は、新型コロナウィルスが感染拡大し始めていて、社会的に働き方改革の実現に向けた動きが積極的になった頃でした。働き方改革の推進が始まり、その一環である「残業時間の上限規制」「同一労働・同一賃金」によって、「労働時間を減らすこと」「賃金を上げること」という、相反する二つの課題を解決しなければならない状況でした。弊社は製造業ですので、賃金を上げるためには、生産量を増やし利益を上げる必要があり、労働時間を減らしたうえで生産量を増やすためには、生産性向上が必要不可欠です。

    会社としてどう動けば有効なのか悩み、他社さんに話を聞いたり、自分で情報を集め、生産性向上するためには、社員一人ひとりの成長が必要で、そのために会社としては個人の成長をバックアップできる仕組みが必要だと気づきました

    加えて、会社の規模が拡大したことで、一人ひとりの給与を決める判断が難しく、「そろそろ給与の制度を整えないと」と考えていた時期でもありました。弊社は創業以来、人事評価の制度はなく社長の独断で給与を決めていました。私が入社した22年前は、社員数が30名弱で事業所も1つでしたので、勤務年数や仕事ぶりを見て、“この人はこのくらいの給与”と判断するのは難しくなかったと思います。しかし、社員数が90名を超え、事業所が2つに増えた今、一人ひとりの仕事ぶりを見て社長の独断で給与を決めることが難しくなり、誰もが同じ基準で判断できる公平な給与制度が必要でした。
    ちょうどその頃、ダイレクトメールがきっかけであしたのチームさんを知ったんです。あしたのチーム®なら、「生産性の向上」「給与制度の整備」この二つが叶うと思い、導入するにあたり数社と比較検討しましたが、自社だけで制度の構築や運用できる自信がなかったので、導入後も支援してくれるあしたのチームさんに決めました

    人事評価制度を運用していく中で苦労したこと、また、その局面をどのように乗り越えたのかを教えてください。

    制度の構築や見直し、運用には今も苦労しています。生産性を上げれば、労働時間を減らして賃金も上げられる。理屈で言うのは簡単ですが、これを実現させるために、どうやって人事評価制度を構築・運用したらいいのか、そこが非常に難しいです。

    例えば、生産性を向上させるための目標は何の数値を設定すればいいのか?その数値を測定するにはどうしたらいいのか?数値目標を達成するための行動目標を自分で考えてもらえるようにするにはどうしたらいいのか?など、1つ1つ真剣に向き合って解決していかなくてはなりません。
    これらを解決するためには、当時3000社を超える導入実績があり、様々な人事評価に関するノウハウを持っている、あしたのチームさんの力が必要でした。
    担当コンサルタントは、目標項目や測定方法が決まらないのであれば、その材料となる他社事例を紹介してくれたり、部下への指導方法に悩んでいたら、面談に同席して現状を把握したうえで指摘やアドバイスをくれるので、段々といい方向に向かってきています
    それに、担当コンサルタントからの意見だと、社員も素直に受け入れてくれるんです。(笑)私の考えだけで、「もっとこうした方が良いよ」とアドバイスしても、個人の見解ですから、納得感が無かったと思います。社外の第三者という公平な立場からの意見だからということもありますが、知識が豊富で導入実績も多いあしたのチームさんだからこそ、社員も信頼しているんだと思います。人事評価に対する実績と知識を持つ第三者の視点は、私だけでなく、社員にとっても心強いものになっています

    また、経営者目線で言うと、社員にとって納得感のある制度にするために、その環境づくりにも苦労しました。
    導入する前は、制度構築や運用を少し甘く見ていて、「既存で管理している工場の稼働率を上手く活用すれば、割と簡単に作れるだろう」と思っていましたが、全然違いました。実際に制度の構築を始めてみると、数値目標項目やその尺度はこれらの数値は、一人ひとりの給与を決める大事な指標だと分かり、正確に算出しないといけないと考えを改めました。これまでの機械の稼働率・稼働時間は拾える範囲で把握していた数値でしたので、一人ひとりの生産性を図ることが出来ないと判断し、あしたのチーム®の導入を機に、すべての設備の稼働時間を集計できるシステムを導入しました。もちろん費用もかかりましたが、社員のために会社としてもやれることはやるべきだ、そんな気持ちでしたね。

    実は、あしたのチーム®や集計システムの導入には、部門長からの反発もあったんです。
    技能工の職人さんは、自分の仕事を丸裸にされるのを嫌う傾向にあり、一人ひとり製造しているものも違います。そもそもの役割が違うので、他人と比較されることを嫌がっていました。
    私は、“目標は他人と比較したり競争するのではなく、昨日の自分よりも成長しもらうために立てるもの”ということを伝え続けました。面談では、「今までの自分より良くなったことがあれば評価するから、ちゃんとアピールしてね」と伝え、人事評価制度は、仕事内容を細かく数値で管理してダメ出しをしたり、他人と比較して評価するためものではなく、あくまで「自己成長を促し、成長した分昇給する仕組みであること」を伝えているんです。
    今では、「社長は言い出したら聞かないから」と、半ば諦めもあるのか、あしたのチーム®人事評価制度に対する反対意見はなくなりました。
    正直、環境づくりには思っていた以上に費用もかかって苦労しましたが、おかげで社員が納得感のある人事評価制度になってきたなと感じています。

    人事評価制度を導入後、どのような効果を感じていますか?

    導入し、社員の良い変化を感じています。まず、人事評価制度で管理職を評価者に設定したことで、部下と向き合う姿勢が変わり、評価者らしくなってきたなと感じる場面が増えてきました
    弊社社員は、大半が機械工で、いわば職人なので、部下の指導より自分の仕事を黙々とこなしたい、という人が多いんです。これまでは、どうやって部下を指導すればいいのか?が分からなかった管理職の人たちも、評価者になることで強制的に部下に指導する場が与えられたのが良かったんだと思います。部下と目標や評価に関する面談をするようになり、社員一人ひとりが何にこだわって頑張っているのか?を知ることができて、これまで見えなかった頑張りを拾い上げて評価できるようになりました。
    そもそも、導入前は1対1の面談をしたことがありませんでした。
    弊社のような製造工場は、稼働を止めること自体タブーとされていましたので、私自身もそのタブーを破ってまで、面談する価値があるものなのか?と迷う気持ちがあったんですよね。しかし、導入を機に、実際にやってみると、面談で1人1人と目標について話すことができますし、何より良いコミュニケーションの機会になっているんです。人事評価制度の会社さんが、どこも口をそろえて、「面談が必要」と言っていた意味がようやく理解できました。(笑)
    面談することよって、社員のモチベーションのばらつきも、徐々に解消されつつあります。
    また、行動目標の選定理由に、社員としてあるべき行動が記されていることで、その指針に沿って上司は部下に指摘して軌道修正し、逆に当てはまる行動ができていれば褒めることで、関係性の構築に繋がっているようです
    導入時のインタビューでもお話しましたが、この効果を期待して導入したので、実現できてほっとしています。(笑)

    また、社員が数値を自分事として捉え、数値を達成するためには?ということを意識した行動ができるようになっています。弊社は、導入する前から月に1回の全社朝礼や、週に1回の課長会議で全社的な数値目標を共有して、「今期はあとこのくらいで達成できそう」「今期は業績が落ちている」など、業績もオープンにしていました。でも、どこか他人事というか…。全社の数値目標を意識して動いているようには見えませんでした。
    導入後は、班ごと・個人ごとの目標を設定することで、すごく遠い目標ではなく、身近な目標として達成のイメージがしやすくなりましたし、目標面談で「達成するにはどうしたらいいか」考えて、中間面談で「今期はどこまでならできそう?」と確認することで、嫌でも目標を意識する機会が増えて、自分事として捉えやすくなったんだと思います。
    目標達成につなげるためにも、面談が大事であることを痛感しました。

    最後に、導入したことで、成長意欲のある人たちが頑張れる組織に変化しつつあります。
    これは意図していたわけではありませんが、人事評価制度を導入することで、成長意欲のなかった人が徐々に退社し、そのような人たちに遠慮して本領発揮できずにいたやる気のある社員は、余計なことを考えず、がむしゃらに頑張れるようになりました。私としては、会社の方針に納得できず成長意欲がなかったとしても、大事な社員の一人ですから、退職してしまったことは残念でしたが、この変化が起きたことで、成長意欲の高い組織になってきています。
    それに、人事評価制度があるというだけで、成長意欲のある人が集まりやすくなったんです入社する前の面接や工場見学で人事評価制度の説明をしているので、自然と人事評価制度に賛同した成長意欲のある人が入社してくれています。
    会社としても、成長意欲のある社員をバックアップできるような環境を整えたいと思い、2か月前から評価結果の給与連動を始めました。給与連動を始めるにあたり、職位ごとの給与テーブルを開示することが正直不安でしたが、これをきっかけに、次のステップに進みたいと思ってくれる社員がさらに成長してくれると良いなと期待しています。

    今後、人事評価制度を導入する企業に対してのアドバイスをお願いいたします。

    あしたのチーム®導入の決め手は、導入後のコンサルタントによる支援でした。
    クラウドシステムだけ導入しても、その中身を自分の会社の課題や実現したいゴールに向けて、どう使っていけばいいのか?絶対に自社だけでは、解決できなかったと思います。

    特に、私たちのような初めて人事評価制度をする会社は、どうやって目標を立てて、どうやって評価すれば良いのか?そのやり方も分からないわけですから、伴走して支援してくれるコンサルタントの力が必要です。
    あしたのチームさんは、目標管理のやり方や実施方法を分かりやすく教えてくれ、問題があればその解決に向けて提案してくれますが、実際に「どう使って効果を出していくか」については、使っていく私たち次第で決まります。
    導入してあしたのチームさんに任せたから、自社の課題が解決するわけではありません。あくまで、課題解決の土台を整える手助けをしてくれるだけであって、実際に解決に向けて動くのは私たちであることを忘れないでください。

    あしたのチームさんに運用を任せっきりにするのではなく、「2割コンサルタントの手を借りるかもしれないけど、残り8割は自分たちの力で進めていくんだ!」そういう強い気持ちを持って取り組んでほしいなと思います。そのためには、トップに立つ社長の意思の強さが絶対に必要です。「絶対にやり遂げる」という、強い意思がなければ、すぐに挫折してしまうと思います。

    人事評価制度を使って、社員が成長し、業績が上がる。理屈で言うのは簡単ですが、実現するには、運用を重ねるごとに出てくる問題に、一つ一つ真剣にむき合い、解決しながら運用を続けていくしかありません。

    お互い強い意志を持って、実現したいゴールに向けて頑張っていきましょう。

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      ※デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社
       HRTechクラウド市場の実態と展望2019年度版」より。

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