「人事面談で何を話せばいいのかわからない」 「部下の本音をうまく引き出したい」
本記事を読んでいる人の中には、このような悩みを抱えている方もいるでしょう。
人事面談は、単なる評価を伝えるだけの場ではありません。社員の成長を支え、会社全体の力を高めるための大切な機会です。しかし、やり方を間違えると、やる気の低下や関係の悪化を招く恐れがあります。
今回は、人事面談の基本から、成功させるための具体的なステップ、注意すべき点まで詳しく紹介します。
人事面談を成功させたいなら「あしたのチーム+1」の導入がおすすめです。本記事の内容を参考に、実りある人事面談を実現してください。
目次
人事面談とは?意味や面接との違い
人事面談とは、評価や能力を確認したり、業務上の認識をそろえたりするために行われる面談であり、上司と部下が1対1で話すものです。
面談では、人事担当者と社員がお互いに情報を共有し、成長を促したりモチベーションを引き出したりするなど、動機づけを目的に実施されることが多いです。
面談を行うことで社員の強みや弱みを理解し、キャリア形成やスキルアップのために役立てることが求められています。
面談と似た言葉で「面接」がありますが、面接は応募者の中から適した人材を選ぶために行うものです。面談が相互理解のための話し合いである一方、面接は相手を評価するためのプロセスです。面接では求職者が自己アピールをし、企業が合否を判定します。
基本的には面接官が質問し求職者が答えるスタイルで、質疑応答から求職者の性格や業務に対する適正・意欲・スキルなどの確認を行うために実施されます。とはいえ、同時に求職者が企業を判断する場でもあるため、求職者側から企業に対しては質問することもあります。
人事面談の5つの種類

人事面談の種類は、主に以下の5つです。
- 1on1面談
- フィードバック面談
- 中間面談
- 目標設定面談
- キャリア面談
ここでは、それぞれの種類を解説します。
1on1面談

1on1面談とは、上司と部下の一対一で行う面談です。人事評価に直接的に関わるものではないとされ、部下の現状を把握し能力を引き出すなど、人材育成のために活用されます。
1〜2週間に1回や月1回などの短いサイクルで実施することで、部下のモチベーション管理や効率的な人材育成に効果的です。対話を通じて密なコミュニケーションを図り、上司が部下に寄り添う形で実施するのが望ましいとされています。
関連記事:1on1についてまとめた記事はこちら
フィードバック面談

フィードバック面談とは文字通り、上司から部下へ評価結果をフィードバックするためのものです。評価期間ごとの結果を共有し、課題や改善点を明確にすることが目的です。上司と部下が一緒に振り返りを行い、今後どのようなアクションが必要かを話し合います。
上司はただ結果を伝えるだけでなく、部下の成長を考えて対話を進めることが求められます。
中間面談
中間面談とは、評価期間の途中で進捗状況の確認や目標を再確認する面談です。評価期間が長期にわたると当初の目標を忘れたり、進捗が滞ったりすることもあるでしょう。中間地点で面談の機会を持つことは、モチベーションの維持にも役立ちます。
評価期間の後半に向けて課題がある場合は洗い出し、解決策を話し合える良い機会となります。
目標設定面談
目標設定面談とは、上司が部下の目標を確認して設定する面談です。必要があればアドバイスや修正も行います。目標は漠然としたものではなく、具体的に「いつまでに」「何を」「どこまで」行うかを明確にする必要があります。
また、業務の遂行にあたり課題や不安がある場合は双方で共有し、上司がアドバイスして解消できるでしょう。目標設定面談は必要に応じ、年に1〜2回程度実施されます。
関連記事:目標設定についてまとめた記事はこちら
なお、人材育成における課題やマネジメント方法については、下記の記事で解説しています。面談での成長支援や評価の観点に役立ちます。
関連記事:人材育成の課題、マネジメント方法とは?
キャリア面談
キャリア面談とは、部下のキャリア開発について中長期的な視点で話し合う面談のことです。
通常の評価に関する話題のみでは、現状の課題や改善点など、短期的な視点になりがちになります。しかし、キャリア面談で将来の展望を話し合う仕組みがあれば、部下の興味や価値観を深く知る助けとなります。
キャリア面談を実施する際、上司は部下の思いを汲み取った上で、将来に向けた具体的なアドバイスを提示しましょう。 さらに、キャリア面談を定期的に行えば、部下の定着率向上や、主体的なスキルの向上も期待できます。
人事面談を実施する4つの目的

人事面談を実施する目的は、主に以下の4つです。
- 人事考課を行うため
- 人材育成を行うため
- 動機形成を行うため
- マネジメント改善を行うため
ここでは、それぞれの目的を解説します。
人事考課を行うため
人事考課とは、昇降格や給与を検討する目的で行う、従業員の業績やスキル、勤務態度などの分析です。一般的に、人事面談の中で人事考課が行われます。ちなみに人事考課は、従業員の処遇を決定する人事評価とはまた別のプロセスです。
関連記事:人事考課についてまとめた記事はこちら
人材育成を行うため
人事面談には人材育成の役割もあり、面談を通して成果や課題の特定を行います。強みや弱み、会社がどのようなことを求めているのかなどを客観的に把握できる場となるでしょう。
面談で従業員の強みや優れた点を積極的に取り上げることで信頼感が伝わり、部下の成長へとつながります。
動機形成を行うため
人事面談をうまく活用することで、従業員のモチベーションアップも期待できます。部下それぞれの動機付けとなるポイントを把握し、伝え方を工夫してみましょう。本人の「やりたい仕事」「なりたい理想像」などを共有し、仕事の意義を説明する良い機会です。
マネジメント改善を行うため
人事面談にはマネジメント改善の目的もあります。一緒に仕事をするチームやメンバー、上司との関わり方を見直す機会となるでしょう。目標や計画を振り返り、結果の分析も重要です。計画立案や業務の進め方などの改善点を見つける機会としても活用できます。
人事面談を実施して得られる6つの効果

人事面談を実施して得られる効果は、主に以下の6つです。
- 社員の業務に対する意見を詳細に聞ける
- 社員の実力を具体的に確認できる
- 社員のキャリアプランに応じた育成計画を立てられる
- 信頼関係を築きハラスメントを防止できる
- 社員のパフォーマンスアップにつながる
- 組織全体の課題解決につながる
ここでは、それぞれの効果を解説します。
社員の業務に対する意見を詳細に聞ける
普段から社員とコミュニケーションが取れていても、業務に対する考えや不満までくみ取れるわけではありません。そのため面談は社員の本音を聞き出せるチャンスでもあります。
面談の機会を設けることで、日々の業務量は適切か、人間関係に不満を抱いていないかなど、日々の業務内では察することが難しい内容を聞けるかもしれません。
面談を通じて社員が抱える悩みや不満を解消できれば、退職の抑制や社員のモチベーション向上にもつながりますよ。
社員の実力を具体的に確認できる
社員の実力は、報告書やデータだけでは判断できません。業務はチームでこなしていくものですが、フロントに立って積極的に行動できる人もいれば、そのようなフロントを陰ながら支える縁の下の力持ちが得意な人もいます。
人事面談では、目標達成に向けたプロセスにおいて、その人がどんな動きをし、どのように業務に貢献しているかを知れるでしょう。
また、得意な面だけでなく、苦手な業務や足りていないスキルを把握することもでき、社員の成長を促すきっかけ作りにもなりますよ。
社員のキャリアプランに応じた育成計画を立てられる

社員が将来どのようなキャリアを目指しているのかを知ることは、人材育成の中でも大切な指標です。
人事面談を定期的に行い、社員の希望や実力を確認しながら、どのようなキャリアアップを目指していくのか認識を合わせることで、その人に合った育成計画を立てられます。
信頼関係を築きハラスメントを防止できる
上司と部下の関係は、たとえ仕事上の付き合いであっても信頼関係が構築できていないと成り立ちません。
信頼関係を築けている間柄なら大きな問題にならない声掛けも、信頼関係が築けていない相手にとってはハラスメントと捉えられることもあるでしょう。
信頼関係を構築するためには日ごろからのコミュニケーションが大切ですが、日々業務に追われなかなかコミュニケーションに時間がかけられないのが現実ではないでしょうか。
その問題を解消するために、面談というスタイルでコミュニケーションを取る機会を作っていくことが大切なのです。
社員のパフォーマンスアップにつながる
人事面談を実施すると、社員が目標を明確化できたり、ポジティブなフィードバックを受けたりできるためパフォーマンス向上につながります。
パフォーマンスを引き出すためには、目標を設定し定期的なフィードバックを受けるのが重要です。
- 自分の目標にどれくらい近づけたか
- 目標をクリアするために何が必要か
定期的にフィードバックすることで、部下のパフォーマンスを向上させるきっかけになります。
また、部下のポテンシャルが発揮できない理由が社内にある場合、積極的に解消していくことも求められます。フィードバックを通じて、部下と信頼関係を高めていきましょう。
関連記事:パフォーマンスマネジメントについてまとめた記事はこちら
組織全体の課題解決につながる

人事面談で集まった部下の意見は、組織が抱える構造的な問題を浮き彫りにします。
複数の部下から同じ悩みや不満が出ている場合、優先して改善すべき課題として捉えられます。 さらに、人事面談は個人の評価だけでなく、組織全体の弱点を洗い出し、改善するのにも役立つでしょう。
小さな不満の芽を早めに摘み取ることで、大きなトラブルの発生を未然に回避できます。 そして、個別の対話を組織の進化に繋げる視点を持つことで、会社はより良くなっていきます。
人事面談を実施する際に知っておくべき3つの評価方法

人事面談を実施する際に知っておくべき評価方法は、主に以下の3つです。
- 能力評価
- 成果評価(業績評価)
- 情意評価
ここでは、それぞれの評価方法を解説します。
能力評価
能力評価とは、従業員のスキルや知識といった能力を基準に評価すること。給与面に直結する評価ではなく、あくまで一人ひとりの成長や育成を目的に実施されます。
チームワークやリスクマネジメント能力、コンプライアンス意識なども評価の対象となります。
成果評価(業績評価)
成果評価(業績評価)とは、成果や業績をもとに行われる評価です。ここでは「目標達成率」「顧客獲得件数」など、目標ごとに達成した客観的な数字を見ていきます。
成果を出した従業員には昇進・昇格、給与アップなどのチャンスとなり、モチベーションアップにもつながります。
情意評価
情意評価とは、組織への貢献度を評価することです。会社の理念に基づいて仕事をしているか、勤務姿勢は良いかなどの観点から評価します。
ほかの評価に比べて定量化しにくいのが難点ですが、数字に表れにくい組織への貢献度を評価することで、従業員のモチベーションアップが期待できるでしょう。
リーダーシップの種類やリーダーに必要なスキルについては、こちらの記事をご覧ください。上司としての面談力向上にもつながります。
関連記事:リーダーシップとは?種類や目的、リーダーに必要な能力とは
人事面談を成功させるための進め方【5STEP】

人事面談を成功させるための進め方は、主に以下の通りです。
- 人事面談の事前準備を行う
- 部下が話しやすい雰囲気を作る
- 部下自身が感じている評価や課題を確認する
- フィードバックを行い目標を提示させる
- 部下の今後のビジョンや目標について話し合う
ここでは、それぞれの手順を解説します。
1. 人事面談の事前準備を行う
人事面談を効果的に進めるためには、事前準備が欠かせません。
面談の目的を明確にし、評価やフィードバックのポイントを整理しておきましょう。部下の業績やデータ、目標達成率などの情報も把握しておくことで、より具体的な評価が行えます。
事前に、質問リストを用意しておくのも効果的です。
準備ができ次第、面談のスケジュールを決めます。繁忙期だと、部下も人事面談に集中できない可能性があるため、できるだけ繁忙期は避けた方がよいでしょう。
2. 部下が話しやすい雰囲気を作る
人事面談の場では、部下が自分の考えを素直に話せる雰囲気を作ることが重要です。
部下が話している途中で会話を遮ってしまうと、それだけで萎縮してしまい、部下が話しづらくなります。適度な相槌を打ち、最後まで話を聞くことで、部下もリラックスして話せるでしょう。
また、否定的な言葉や表現を使うのもNGです。あくまでも部下が主体となるように、話を聞き、冷静に評価することが大切です。
3. 部下自身が感じている評価や課題を確認する

自分の強みや今後の改善点、どういった目標を立てるかなど、部下自身がどう自己評価をしているのか、確認するのも大切です。
部下の自己評価を尊重しつつ、客観的なアドバイスを行います。業務上の課題や困難に感じている点についても聞き出し、具体的なサポート方法を検討します。
4. フィードバックを行い目標を提示させる
面談では、部下の自己評価や課題認識を踏まえた上で、適切なフィードバックを行います。
目標設定の際には、SMARTの原則を用いると立てやすいです。
- Specific:明確でわかりやすい目標設定
- Measurable:成果を数値や指標で測る
- Achievable:現実的に達成できる目標
- Relevant:目的やビジョンに合った目標
- Time-bound:いつまでに実行するか期限を設定
フィードバックは具体的かつ客観的に伝えることが重要です。良い点と改善すべき点の両方をバランスよく伝えましょう。
5. 部下の今後のビジョンや目標について話し合う
面談の最後には、部下のキャリアビジョンや将来的な目標について話し合います。
「今後はどういったスキルを身につけたいと考えているのか」「どのようなキャリアを目指しているのか」と、短期的な目標だけでなく、中長期的なキャリアプランについても確認しておきましょう。
従業員のビジョンを把握し、企業はそのビジョンが達成できるようにサポートします。そうすることで、従業員のモチベーションも向上し、組織全体の発展にもつながります。
人事面談を実施する際に注意すべき7つのポイント

人事面談を実施する際に注意すべきポイントは、主に以下の7つです。
- 上司が話し過ぎず部下から話を聞く
- 部下の性格や人格を否定しない
- ハラスメントや差別になるような発言をしない
- プライベートな話に気を付ける
- 社員のモチベーションを下げないようにする
- 目的を明確にした状態で人事面談を実施する
- 自分の考えを話せる質問をする
ここでは、それぞれのポイントを解説します。
上司が話し過ぎず部下から話を聞く
上司が一方的に話すのではなく、部下の意見や考えをしっかりと聞きましょう。そのためには、部下が答えやすいような質問や、話しやすい環境を作ることが大切です。
上司が先に話し出してしまうと、上司の意見と違う場合でも否定しづらくなり、部下自身の意見が聞けなくなります。部下の意見に対してすぐに結論を出すのではなく、最後まで話を聞くことを意識しましょう。
部下が主体的に話すことで、自己認識が深まり、成長への意欲も高まります。
部下の性格や人格を否定しない
面談の中で、業務の成果や行動について指摘することは重要ですが、部下の性格や人格に踏み込んだ批判は避けましょう。
例えば、「あなたは〇〇な性格だから」といった発言は、上司が部下の性格を勝手に決めつけています。部下からの信用も失い、モチベーション低下にもつながります。
フィードバックを行う際は、あくまで行動や成果に焦点を当て、業務の進め方や改善ポイントを伝え、具体的なアドバイスを意識しましょう。
ハラスメントや差別になるような発言をしない

人事面談の場では、ハラスメントや差別につながるような発言を絶対に避けましょう。
特に、性別や年齢、国籍に関する偏見を含む発言や、部下に不快感を与えるような発言は、企業の信頼を損います。冗談のつもりで言った発言も部下にとっては不快に感じるかもしれません。
また、上司の権力を利用した威圧的な態度もNGです。部下が安心して話せる環境を整えるために、公正で配慮のあるコミュニケーションを心がけましょう。
プライベートな話に気を付ける
人事面談では、プライベートな話題にも注意が必要です。
例えば「結婚の予定はないの?」や「お子さんはまだ考えてないの?」など、業務に関係のない質問はNGです。家族構成や恋愛、健康状態などのセンシティブな話題には細心の注意を払いましょう。
ただ、部下が自らプライベートなことを相談された場合は、じっくりと傾聴し、共感する姿勢が大切です。
社員のモチベーションを下げないようにする
人事面談は上司の態度や対応によって、社員の受け取り方が大きく変わります。たとえば、ネガティブなフィードバックばかり行ったり、特定の社員だけ高い評価を与えたりするケースです。社員は不公平感を感じ、人事面談をストレスに感じてしまうでしょう。
そのため、上司は以下のような姿勢で人事面談に取り組むべきです。
- 社員の話に耳を傾け、話しやすい環境づくり
- ネガティブなアドバイスだけでなくポジティブで建設的なアドバイスを心がける
- 達成可能な目標を提案する
人事面談を実りある場にできるようにしましょう。
目的を明確にした状態で人事面談を実施する

人事面談を行っても、何も改善されずただ会話をしただけで終わるケースも実際にあります。面談をする理由と重要性を、上司と部下が理解せず実施してしまうためです。
対策は、面談の重要性を繰り返し部下に伝え、上司も準備を怠らないことです。双方が人事面談に真剣に取り組める関係を構築しましょう。
自分の考えを話せる質問をする
人事面談では、部下が自分の考えを話せる質問をしましょう。
「はい」「いいえ」の2択で答えられる質問はせず、部下本人の気持ちがわかるような質問をして、本人の気持ちを汲み取ることが大切です。
とはいえ、答えるのがあまりにも難しい質問もNG。あまり深く考えずに答えられるようなシンプルな質問を用意しておきましょう。
モチベーションマネジメントの方法については、下記の記事で紹介しています。部下のやる気を引き出すコミュニケーションの参考にしてください。
人事面談で話すべき具体的な3つの質問

人事面談で話すべき具体的な質問は、主に以下の3つです。
- いま抱えている課題は何か
- 目標に対してどのように取り組み成果を出したか
- 今後のキャリアプランは考えているか
ここでは、それぞれの質問を解説します。
いま抱えている課題は何か
いま抱えている課題を質問すれば、部下が困難に感じることを把握できます。たとえば、チーム内でコミュニケーションを取りづらい環境であったら、どのようにすればコミュニケーションを円滑にできるのか対策できます。
また、課題と改善点を明確にし、部下に別の視点でアドバイスもできるはずです。抱えている課題に適切に対処し、部下との信頼関係を向上させましょう。
目標に対してどのように取り組み成果を出したか
次に、目標に対しての取り組みへの質問です。この質問をすることで、以下のような内容の理解に活かされます。
- 目標設定と計画立案:目標達成に対しどのようなスケジュールを立て、行動するのか理解できる
- 課題解決能力:目標達成で生じた課題をどのように解決するのか理解できる
- 自己管理能力:目標達成に対し、進捗をどのようにコントロールし、必要に応じ軌道修正できるか理解できる
上記のような、能力を測る手助けになります。
今後のキャリアプランは考えているか
今後のキャリアプランを考えているか質問することで、部下が描く将来像を把握できます。具体的には、以下のような内容です。
- 異動や昇進の希望
- 特定のプロジェクトへの興味・関心
- 取得したいスキルや資格
また、キャリアプランを考える上で、これまでの振り返りや自分の強みを明確にする作業が必要です。そのため、自己分析できているか理解することにもつながります。
上記質問は、部下に必要なサポートをするきっかけになるだけでなく、部下の成長を促す役割を果たすでしょう。
人事面談の結果を部下に納得してもらうためのポイント

面談の結果に部下が納得するには、上司は可能な限り主観を排し、一方的な判断とならないことを心がける必要があります。
上司は部下の成長を念頭に置き、一方通行とならないよう質問形式で社員の考えを聞いてから自らの判断を示す支援型のマネジメントを忘れてはいけません。
その際、初めに結論ありきとならないように、真剣に部下と向き合って話を聞くことが欠かせません。
成果が出なかったケースでも、課題や改善点の指摘だけでなく、社員から背景や行動なども聞いた上で、過程での努力や成長を評価することも大事な要素です。
上司は部下のスキルや長所を把握することで、よりスキルアップさせることも可能です。また、次に目標を達成するためにはどうすればよいのか、具体的な行動レベルまで落とし込むことが大切です。
どのような行動改善をすればよいのかが具体的になると、より目標の達成イメージが明確になります。
部下の信頼と納得を得ることで、より部下のエンゲージメントは高まります。成果が出ない時こそ面談で人間関係や悩みを引き出し、コミュニケーションを取ることで部下を自律型の人材へと育成する次へのステップとなります。
人事面談で上司に評価されるためにすべき3つのポイント

人事面談で上司に評価されるためにすべきポイントは、主に以下の3つです。
- 上司の都合が優先してアポイントを取る
- 人事面談の準備を事前にしておく
- 親しい上司でも礼儀をわきまえる
ここでは、それぞれのポイントを解説します。
上司の都合が優先してアポイントを取る
アポイントメントを取る際は、まず上司のスケジュールを尊重する姿勢を見せましょう。
上司は部下の統括や指導など多くの業務を抱えており、非常に多忙な日々を送っているため、原則として、上司の都合に合わせるのが望ましいです。また、この時、希望を聞かれた場合でも上司の都合に合わせて柔軟に調整しましょう。
上司の時間を大切にする配慮は、ビジネスパーソンとしての基本的なマナーといえます。
人事面談の準備を事前にしておく
人事面談は限られた時間で自分の成果を正しく伝える必要があるために、事前の準備は徹底して行いましょう。
特に、アピールしたい実績や今後の課題、希望するキャリアなどはメモにまとめておきます。特に、想定される質問への回答を準備しておけば、本番で慌てる心配がありません。
他にも上司に分かりやすく簡潔に伝える努力をすることが、上司の理解を助けることになります。
人事面談に向けて準備にかけた熱意は、仕事に対する前向きな姿勢として上司に伝わるでしょう。
親しい上司でも礼儀をわきまえる
普段どんなに親しく接している上司であっても、人事面談の場では社会人としての基本的なマナーを忘れないようにしましょう。
特に、適切な敬語を使い、姿勢を正して真剣な態度で対話に臨むことが大切です。
上司が高い評価を下したくなるのは、社員の意欲や成長への真剣みが感じられる場合です。しかし、普段と変わらず馴れ合いの態度で接してしまうと、人事評価の場としての緊張感が失われ、逆効果になるリスクがあります。
そのため、人事面談で上司に評価されるためにも、礼儀を重んじ、ベストを尽くす姿勢を見せることが大切です。
人事面談で部下が本音を話したくなる4つのフレーズ

人事面談で部下が本音を話したくなるフレーズは、主に以下の4つです。
- 「日々の努力が成果につながったね」
- 「この点を改善するためにはどうすればいい?」
- 「こういう点があなたの強みですよ」
- 「一緒に考えてみよう」
ここでは、それぞれのフレーズを解説します。
日々の努力が成果につながったね
日々成長していることを部下に知らせることは、部下の自信につながります。
上司が部下を見守り、部下の考えや行動を認めていることを伝えられるフレーズです。
この点を改善するためにはどうすればいい?
時には、部下が自発的に考えられるような問いかけをするのも効果的です。
部下が気づいていない点を補えるよう、問いかけをしながら自然とアドバイスもできます。
こういう点があなたの強みですよ
部下自身が気づいていない強みを伝えることで、自己理解を助け自信を持たせることができます。また、上司から「見てもらえている」と気付けば、部下も心を開いて話せるようになるはずです。
一緒に考えてみよう
上司からこのような言葉をかけられたら、部下は「上司が同じ方向を見てくれている」と感じられるでしょう。
信頼感と安心感が得られ、上司・部下の関係性の構築に役立ちます。
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人事面談の企業事例:株式会社あしたのチーム

ここでは弊社で行った人事面談について紹介します。
弊社ではリモートワーク時の人的評価が難しいのが課題でした。オフィスに出社していると、業務の進捗状況はすぐに確認できます。しかし、リモートワークでは従業員の業務に対する姿勢を可視化するのが難しいです。
そこで、最終成果を評価するのではなく、プロセスの定量評価を導入しました。さらに、人事評価シートをクラウド化し、リモートワーク下でも上司と部下が画面共有しながら面談を実施しています。
クラウド上に面談履歴を全て残せるため、上司からのフィードバックの振り返りや、個人の成長記録として活用することが可能です。
人事担当者にとっては、人材育成のためのカルテとして活用でき、自社の人事評価の検証にも役立ちます。
人事面談についてよくある質問

人事面談についてよくある質問は、主に以下の通りです。
- 面談で聞いてはいけないことはありますか?
- 人事面談はどのように実施すればいいですか?
- 人事面談で従業員を退職(クビ)にできますか?
- 人事面談ではどのように部下にフィードバックをすればいいですか?
ここでは、それぞれの質問とその回答を紹介します。
面談で聞いてはいけないことはありますか?
人事面談で聞いてはいけないことは、主に以下の3つです。
- 人間性を問う質問
- プライベートな質問
- 資産を問う質問など
上記の質問をされると、部下が不快に感じてしまうため聞いてはいけません。
特に、部下とコミュニケーションを取れていると、プライベートな話題に触れやすいため注意しましょう。
人事面談はどのように実施すればいいですか?
まずは、以下4つの中から人事面談の目的を決めましょう。
- 1on1面談
- フィードバック面談
- 中間面談
- 目標設定面談
また、面談前に自己評価を記入した書類を準備しておくと、面談を有意義に進められます。
この際、部下の課題や改善点などを判断理由とあわせて伝えると納得しやすくなります。
面談の最後には、今後の目標や将来の展望などを確認し、目標達成に向けて意欲を高めていきましょう。
人事面談で従業員を退職(クビ)にできますか?
原則として、人事面談で従業員をクビにはできません。
従業員を解雇するには厳格な要件を満たす必要があり、正当な理由がない解雇は違法です。
労働契約法第16条にある「解雇権濫用」とは、簡単にいうと正当な理由がなく解雇はできないとされています。
法に触れるような重大な規律違反の場合を除き、従業員の仕事のミスが多い、上司や同僚と合わないなどの理由では解雇できません。
例外として、人事面談で従業員と話し合いをした結果、退職につながるケースはあります。ただ、会社から一方的に解雇するのはかなり難しいと心得ておきましょう。
人事面談ではどのように部下にフィードバックをすればいいですか?
フィードバックを行う際は、以下のポイントを押さえるのが大切です。
- 具体的に事実を伝える
- 他者と比較しない
- 否定的な感情を抱かせない
例えば、「やる気が足りない」「〇〇さんより実績が低い」といった言い方は避けましょう。
上記の言い方は、部下のモチベーション低下に繋がり、逆効果となる恐れがあるため、「今月は先月より実績が〇〇万円下がったね」など具体的に事実を述べることが大切です。
その上で「〇〇を改善すれば評価される」など、的確な改善案を提示するのが望ましいでしょう。
人事面談を成功させたいなら「あしたのチーム+1」の導入がおすすめ!

人事面談の成功には、適切なツールの活用が近道です。 人事面談は部下の評価や育成をするだけでなく、信頼関係を築き、意欲を高める役割も果たします。 さらに、組織全体の課題を洗い出し、解決に繋げるための重要な機会となります。
ただ、正しい目的を定めずに対話を進めてしまうと、かえって不満を招く恐れがあるため、注意しましょう。
公平な評価を伝え、部下の成長に繋げる作業は簡単ではありません。そのため、上司と部下の双方が納得できる結果を導き出すためにも、客観的な基準を整えることが大切です。
そこで、確実な運用を支える「あしたのチーム+1」の導入をおすすめします。
プロの知見が詰まった仕組みを活用すれば、人事面談の本来の目的を達成できるはずです。 そして、適切な対話を通じ、組織の成長を力強く後押ししましょう。
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