セクショナリズムとは?意味や原因・問題点・改善施策を解説

企業などの組織が大きくなると生まれるのが「セクショナリズム」という現象。今では大企業だけでなく、中小企業でも起こるケースが多く、経営者や人事担当者が頭を悩ませている問題となっています。

「セクショナリズム」を改善する方法はあるのでしょうか。この記事では、セクショナリズムの意味や原因・問題点・改善施策などについて解説します。

セクショナリズムとは

セクショナリズムとは一体どのような意味なのでしょうか?セクショナリズムの意味をご紹介します。

セクショナリズムの意味

セクショナリズムとは、自分が属している組織全体の利益・効率を無視し、自分が保持する権利や利益だけにこだわり、他の集団に関して、非協力的で排他的な態度をとる状態のネガティブな思考を意味します。

セクショナリズム(sectionalism)は、sectional「部分的、局部的」とism「主義」が組み合わさりできた言葉です。

セクショナリズムは、組織内部や集団の中に、大きい隔たりを作ることになるため、人間関係の悪化や生産性の低下につながってしまいます。

セクショナリズムの日本語・反対語

日本語で言うところの「縄張り意識」や「派閥主義」と言います。世に言う「派閥争い」はセクショナリズムの思考から生まれたものです。

セクショナリズムには反対語が明確に決められていません。しかし、あえて提言するとなると、非協力的なセクショナリズムに対して、協力的・共同的な意味としてコーポレーショニズム(cooperationism)が反対語と言えます。

セクショナリズムの種類

セクショナリズムには、大きく分けて2つの種類があります。それぞれの特徴をご紹介します。

無関心型・非協力型セクショナリズム

無関心型セクショナリズムとは、自分たちの所属する部門や部署内での変化や出来事のみに目を向け、他の部署や部門の活動内容や変化に対して全く興味を持たない状態を指します。

また、非協力型セクショナリズムとは、他の部門や部署がピンチであっても、その変化に気づかず、気づいたとしても「自分たちには関係ない」と傍観者にまわり、負担や責任の増加を避ける状態を指します。

いずれも、「自分たちさえ良ければあとはどうでもいい」というまさに「無関心」の気持ちを持っていることが特徴です。

他の部門や部署に悪影響を与えませんが、連携を取ることが難しくなり、不測の事態が起きた際には対応が遅れたり、プロジェクトが上手く進まなくなってしまうという影響を与えてしまいます。

批判型・排他型セクショナリズム

批判型セクショナリズムとは、他の部署や部門などに対して、敵対心を露わにし批判的な感情を持つ状態を指します。

敵対心だけでなく、被害者意識を持ち、相手の誹謗中傷をするケースも批判型セクショナリズムといえます。

排他型セクショナリズムとは、敵とみなした他の部署や部門などに対して、組織から排除しようと画策する状態を指します。

無関心型・非協力型セクショナリズムとは違い、他の部門や部署に興味は持ちますが、批判的な感情を持っていることが特徴です。

周りのモチベーション低下に多大な影響をもたらずだけでなく、自体が悪化すると相互排他的な関係となり、どちらか一方が潰されてしまうという状態となってしまいます。

セクショナリズムが起こる原因・生まれる理由

セクショナリズムは少なからず、どこにでも起こりうる可能性があります。では、なぜセクショナリズムが生まれてしまうのでしょうか。

偏見を持っている

他の部門や部署との交流が少ない組織ほどセクショナリズムが生まれる可能性が高い傾向にあります。

組織とは、部門や部署があるように異なるグループが集まってできた集合体。仕事内容も違えば、ルールや文化も違ってきます。

そのため、異なる集団のことをある程度理解しておかないと偏見を持ちやすくなり、セクショナリズムを加速させる要因となってしまいます。

仲間意識が強い

部署や部門内のチームメンバーの仲間意識が高いセクションにもセクショナリズムが生まれる可能性が高いのです。

課題などを遂行するには、チームワークが非常に重要になってきます。しかし、チームワークを意識しすぎ、度を越した仲間意識が視野を狭める結果となり、他の集団への壁を作ってしまいます。

自分たちのチーム意外を受け入れることができず、他の部門や部署に対して、ライバル心や敵対意識を持ってしまう可能性もありセクショナリズムが起こる原因となってしまうのです。

縦社会

日本には未だに「縦社会」という独特の文化が根強く残っています。この日本の文化がセクショナリズムを生み出す要因となっているのです。

上下関係が厳しく、自由に意見がいえない環境は、閉鎖的な感情を生み出していきます。そうなると、従業員は自主的に物事を考え、行動することができなくなり、「無関心」の感情が生まれていきます。

この「無関心」さがセクショナリズムを生じさせてしまうのです。

セクショナリズムが強い組織の問題点・弊害

セクショナリズムが強い組織にはどのような問題点や弊害があるのでしょうか?具体的に紹介します。

業務妨害

大きな弊害の一つとして、業務妨害が挙げられます。セクショナリズムが強い集団は他の集団に対して誹謗中傷を行い、相手の評価を落とそうとします。

電話と取り次がない、共有事項をわざと伝えない、無視をするなどあらゆる手段で、業務の邪魔をしてくるのです。

しかし、会社は組織で動いているため、情報共有ができない環境や、誹謗中傷などで社内だけでなく、社外からも悪評が囁かれるようになったら、会社全体のイメージダウンに繋がってしまいます。

会社のイメージダウンすなわち、信頼を失うことになるので、非常に大きい損失を生み出しかねない事態となってしまうのです。

過剰ストレス

もう一つが、ストレスを抱える社員が多くなるということです。セクショナリズムが生まれると周りの人々は、大きなストレスを抱えるようになります。

セクショナリズムを持つ集団から敵意を向けられている人たちは、もちろんストレスを抱えますが、実は、セクショナリズムが強い本人達も大きなストレスを抱えているのです。

人に対して負の感情を抱くことは気分のいいことではないので、ストレスがかかります。さらに、「間違ったことをしている」と気づいても発言できない状況のため、さらなるストレスがかかる結果となってしまいます。

大きいストレスは、心身を不調にさせてしまいます。ひどくなると休職を余儀なくされる社員が出てきしてしまいます。

生産性・業務効率の低下

さらにもう一つは、セクショナリズムが生産性の低下、効率の低下を招くということです。

社内で仕事を妨害、協調性がないそんな部門や部署があったら、業務も円滑に進むものも進行することができません。

共有事項を共有しないことで情報伝達を意図的に滞らせる、協力が必要なシーンでも協力を拒否するなど、会社全体のことを考えないで、自分たちの利益のみを主張する部門や部署が1つでもあれば、会社全体の不利益に繋がってしまうのです。

セクショナリズムを改善する方法・施策

会社の不利益や損害を生み出す危険性のあるセクショナリズム。もし危機感に感じたら早期対応が必要になります。セクショナリズムを早期改善する方法をご紹介します。

ジョブローテーションなどの人事異動制度の導入

戦略的かつ柔軟な人事異動がセクショナリズムを改善する鍵となります。自分の所属する部署に固執せず、他の部署を経験することで、他の部門や部署の苦労や会社に対する貢献度を肌で感じることができます。

具体的には、ジョブローテーション制度など導入することによって、様々な業務を体験することが出来るので、社員にスキルアップにも繋がり、不測の事態には、部署の壁を超えて協力関係を持てるようになります。

人事異動を行う際は、社員の評価を明確にし、能力や希望にあった戦略的な異動計画を組むことが重要です。

会社の目標を共有する

会社の中長期的な目標を社員全員に落とし込む事もセクショナリズムの改善に繋がります。

セクショナリズムを起こしている状態は、非常に視野が狭くなりがちです。

会社の経営理念などの基本を振り返ること、会社の中長期的な目標などを社員全員が認識をするようにすれば、「自分たちの事業は何のために存在しているのか」「会社が目指すことに自分が何をすれば良いのか」など、自分が大きな組織の一員であることに気づき、視野が広くなって行くことに繋がっていきます。

視野が広がれば、協力や共同する意識を持つようになって行くでしょう。

業務プロセスの改善

業務プロセスの構築・改善を行うことがセクショナリズムの改善に必要です。

セクショナリズムは人が原因の場合もありますが、業務プロセスの仕組みが問題を起こしている可能性も認識しておくことが大切です。

例えば、営業部は顧客から多くの注文を取り付けますが、工場では1日の生産量が限られています。

営業部がそれを認識せず、1日の生産量以上の注文を取ってしまえば、工場から不満が出てくる結果となり、これがセクショナリズムを生じさせる原因となってしまうのです。

この場合は、営業部には1日に注文を取り付ける上限を設定するなどの対策が必要になります。お互いに納得する業務プロレスを構築すれば、セクショナリズムは解消されていきます。

セクショナリズムを改善するために人事評価制度の見直しを

セクショナリズムは、会社に不利益や損害を生じさせるため、放置できない問題です。

日本人の性質上、陥りやすいので人事で処理せず、自分の組織は大丈夫か、今一度確認が必要です。そのために、人事評価制度を振り返ってみましょう。

ジョブローテーションを取り入れている組織では、人の能力や希望にあった人事異動行われていれば、人の視野は広くなっていくはずです。また、ジョブローテーション制度がない会社でも、客観的な評価、自分の今の会社の立ち位置などを認識してもらえば、セクショナリズムの改善のきっかけとなると思います。

人の気持ちを動かすために、まずは人事評価制度から見直してみましょう。

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