協調性とは?企業が必要な協調性、高める人材育成方法、見分け方など紹介

プライベートでも仕事でも当たり前のように使用する「協調性」という言葉。
協調性にはさまざまな在り方があり、協調性の捉え方によって人間関係の築き方にも違いが出ます。協調性をうまく発揮することによって、仕事のやり方や同僚とのコミュニケーションに活かすことができるでしょう。

本記事では、協調性の意味、企業に必要とされる協調性、協調性が重要な理由、協調性がある人・ない人の特徴、メリット・デメリット、協調性を高める人材育成方法を紹介します。

協調性とは

協調性とは人が相互に協力し合う能力のことを言います。特に異なった環境下、意見を持つもの同士が協力して同じ目標に向かって役割を果たす力のことです。

仕事においてもプライベートにおいても人と関わる限り、意見や考えが異なることに遭遇することは当たり前ですが、その際に円滑にコミュニケーションをとり関係を築くために協調性は必要とされます。協調性を持つことで他人と共に、自分が向かうべき目標に向かって仕事や物事を遂行する可能性が広がるのです。

企業に必要とされる協調性とは

一言に協調性といってもさまざまな形があります。ここでは、企業の組織形態別に企業にとって必要とされる協調性を見てみましょう。

伝統的なピラミッド型の組織

従来から一般的な組織形態であるトップダウン式の組織では、上司というリーダーの指令を基に部下が仕事をするというピラミッド型で組織が運営されてきました。

この中では、「上司の命令を上手く遂行する」という命題を基にした協調性が必要とされ、権力関係が発生する構造的にピラミッドの下の者が上の者に意見を言いにくい状況が発生してしまいます。また、層が同じレベルの社員同士では、お互いをライバルとして認識し、なかなか本音でのやりとりが難しい中で協調性を発揮してきました。

組織によっては「本音での意見を出せるように」との取り組みや社風で運営する会社もあるので、大なり小なり違いがありますが、どちらにしてもどちらかというと「合わせる」ことをベースにした「協調性」が必要とされやすい組織形態です。

フラットなホラクシー型の組織

ホラクシー型の組織とは、従来からあるピラミッド型ではなくフラットな形の組織形態のことです。ホラクシー型では社員同士の上下関係はなく、社員が担う役割ごとで仕事に責任を追います。そのため、利害関係が発生しない協調性が必要とされるのです。それは、いかに自分が仕事の役割を果たし、自分ができない担わない仕事について、仲間のファローアップを行えるかという協調性です。

ホラクシー型の組織で必要とされる協調性は、相手の意見を受け止めつつ、自分の意見を相手に示しすり合わせていくといった協調性です。ピラミッド型でもこちらの協調性は必要とはされるのですが、なかなか発揮しにくいのに比べフラットなホラクシー型では発揮しやすいでしょう。

例えば、空気を読んで相手に同調して言わないのではなく、自分で選択をして言わないことを選ぶといった協調性です。

協調性が重要な理由

組織にとって協調性が必要な理由は、自分の果たす仕事を遂行するためには必ず他者と協力しながらでなければできないからです。小さなところから大きなところまで、人は関わり合いながらビジネスは人と関わり合いながら運営されています。

例えば、自分が営業担当者である新規商品の顧客を獲得できたとしましょう。新規商品を見込み顧客に商談する際、商品のアピールポイントとなる箇所を詳しくしるために開発担当者に話を聞きます。プレゼン資料はマーケティング担当者とすり合わせをして、作成しました。今後は新規顧客への注文・発送のために他の部署・社員の担当者とのやりとりも必要になるでしょう。

それぞれの役割を果たして、初めて「新商品の新規顧客への売上が達成」できているのです。そこまでの流れの中で、他者の意見を受け止めながら、自分の意見を伝える協調性は必要不可欠なスキルでしょう。

協調性がある人の特徴

それでは、協調性がある人とはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは大きく4つにわけて説明します。

傾聴する能力がある

まずは、他者の話を傾聴する能力があることです。傾聴とは、相手の立場にたって共感しながら理解しようとして聴くことです。相手の話を否定せずに、肯定的に関心をもって話しを聴きます。協調性のある人は傾聴が自然とできていることが特徴です。

物事に「正解」はありませんが、ついつい人は自分の意見が絶対に正しいと思いがちで、相手の意見よりも自分の意見の方が正しいと思いやすいでしょう。傾聴をすることで、相手の話を客観的にうけとめつつ、自分の意見も交え協調しながら答えを導きやすいです。

クリティカルに物事を捉える

クリティカルに物事をとらえられる力があることも協調性がある人の特徴です。クリティカルに物事をとらえるとは、主観で物事を判断せずに、客観的かつ多角的にさまざまな目線から物事を考えることで本質を見出すことをいいます。

協調性がある人は主観に頼って物事や人と接しないため、多面的にその事象をとらえることができる特徴があるのです。

自分を確立している

他者にただ意見を合わせるだけの協調性ではなく、お互いの意見をすりあわせる形での協調性を発揮するタイプは意外にも自分を確立しているという特徴があります。協調性というと、自分の意見をまげて他者に合わせるような自分のない人をイメージするかもしれません。

しかし、協調性のプロセスでは、自分を確立している上で他者を理解し、方向性を決めるという流れが発生します。自分も相手も納得のいくよう協調して物事を進めるためには、自分自身をしっかりと確立している必要があるのです。

相手の身になって考えられる

協調性のある人は、さまざまな経験を通してあらゆる立場の人間の身になって考えられるという特徴があります。協調性は、相手の立場や感情を察せられる方が発揮できるでしょう。そのため、人生経験が豊かでいろいろな感情や人の痛みがわかる人が協調性を発揮しやすいのです。

また、観察力があるタイプも相手の身を想像しやすいため、協調性のあるひとには多い特徴でしょう。

協調性がない人の特徴

それでは、協調性がない人にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは大きく4つにわけて説明します。

人の話を聞かない

協調性のない人の特徴として、人の話に耳を傾けない点が挙げられます。協調性のない人は自分の意見が正しいと思い込んでおり、他者の意見を下に見ているケースがあるでしょう。そもそも人の話をきちんと受け止められていないため、協調していくことができません。

人の話を聞かない協調性がない人は、自分の偏った意見でものごとを進めがちで、その分他者の人にシワ寄せがいって不満がたまりやすくなったり、思わぬところで仕事にミスが発生したりしやすいため注意が必要です。

自分の利権に固執する

自分の利権に固執する傾向がある人も、協調性のない人の特徴です。他者を含めたみんなで恩恵を受けたいタイプと違って、自分の利益に焦点をあてて執着するタイプは協調せずに暴走しがちでしょう。

自分の利益ばかりを求めるうちに、仲間からの信頼を失い、結果として誰からも協力を得られないようになり仕事やプライベートで孤立しがちです。もしくは同じく利権に固執したタイプが集まってくる傾向にあり、足の引っ張りがおこり協調性を発揮できにくいでしょう。

共感力が低い

他者との共感力が低いタイプも協調性がない人の特徴です。
他者と協調するためには、他者に対してまず共感してから意見を聞き、自分の意見を話すことが大切です。共感力がない中で相手と話をしても相手は「わかってくれていない」と感じてしまい、なかなか協調していくことは難しいです。

まずは相手をよく観察する視点をもって、共感力を養う事が必要でしょう。

固定観念に縛られている

常識などの固定観念に縛られていることも、協調性がない人の特徴です。
常識が絶対であるなど固定観念に縛られており、正しいことは正しいと思っているタイプは柔軟に他の目線を取り入れる能力が低いでしょう。

逆に、固定観念に縛られず、他者の意見に対して柔軟に多方面から思考できるタイプは協調性が高いです。

協調性のメリット

協調性のメリットは、他者と協力して仕事を進められる点です。仕事を進める上では、どうしても自分にはできない苦手な分野に遭遇することも少なくないでしょう。また、仕事とプライベートとのライフワークバランスについて課題を抱えることもあります。

他者と協調していくことで、そういった自分の抱える悩みも人と助けながら解消をはかることができます。協調性があれば、円滑なコミュニケーションをもとに仕事を進められることもメリットです。

協調性のデメリット

一方、協調性にもデメリットがあります。
協調性は他者と相互に協力して目的に達成する能力のことですが、シンプルな意味であるがゆえにとらえ方はさまざまです。協調性を「周りに合わせて同調する」という方法で使用された場合には、思わぬデメリットが発生するので注意が必要でしょう。

自分の意見をおさえて周りに同調するというのは、結局は自分の納得がいったところで物事が進んでいません。そのため不満をためやすく、物事が失敗した際に人のせいにしやすくなってしまいます。

協調性は自分を確立した状態で使用する分には効果を発揮する能力ということを忘れずに、発揮していくことが大切でしょう。

協調性を高める人材育成方法

それでは、社員の協調性を高めるためにはどのような人材育成を実施すればよいのでしょうか。ここでは3つ紹介します。

チームビルディング研修を導入する

チームビルディング研修を導入することも、協調性を高めるためには効果的です。
チームビルディングとは、個々のスキルや能力を最大限に発揮して、目標を達成するチームを構築していくことです。

チームビルディング研修ではワークショップ、ゲーム、スポーツなどを通して、目標に向かって協力しあうことを体験する研修となります。

承認により育成する

特に、トップダウン式の組織形態では、社員は協調性をうまく引き出す人材育成が欠かせません。まず、上司は部下の自己承認を促し、自分を確立してもらうことの重要性を伝えていくことが大切です。ただ部下が自分自身を認められるようフォローしていきましょう。

そうすることで「他者とただ単に同調する」という誤った協調性ではなく、自分を確立した上での柔軟な協調性を養うことができるでしょう。

適切な人事評価制度と連動した育成方法

協調性を発揮できる組織にしていくためには、協調性にいかに価値があるかを社員に認識してもらうことも大切です。コンピテンシー評価などの導入により、優秀な社員の行動を基にした評価基準の中にも協調性は含まれている可能性が高いでしょう。

適切な人事評価制度を構築し社員に対して評価項目を明示した上で、人材育成を実施することが重要です。

面接で協調性を見分けるコツ

ここでは、面接時に協調性を見分けるコツを紹介します。
まずは、社内もしくは採用チーム内で、協調性についての理解を統一しておくことが大切です。協調性はただ単に自分の意見をまげて合わせる能力のことではありません。それぞれ解釈に違いがあると評価がわかれる可能性があるのでしっかりとディスカッションをしておきましょう。

その上で、「もしこのようなことが起こったら」というケースを提示して、どのような対応をとるか、またなぜその対応をとるのか聞くとよいでしょう。対話であることを意識して、候補者の本音のところを聞き出せるよう雰囲気づくりを行います。面接時に候補者がどのような考えの協調性を持っているかを把握できることは選考に大きく役立てられるでしょう。

協調性を高めてチームワーク力を向上しよう

協調性は物事や人を客観的かつ多角的に見た上で、フラットに受け止め相互に協力しながら目的を達成する能力です。ただし、「協調性」の解釈の違いで「他者に同調し合わせる」ものだと協調性を理解している人もいます。

協調性の本質をとらえ組織で生かすことによって、それぞれが個性やスキルを発揮し目的が遂行できるチームを形成することができるでしょう。

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