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ダイアローグとは?効果的な実施のポイントや実施手順を紹介

組織のコミュニケーションの重要性は理解しながらも、具体的な取り組み方がわからず苦労している経営者・管理者の方は多いのではないでしょうか。チーム力を高め、さらにメンバー個人のパフォーマンスも向上させるコミュニケーション手法として、「ダイアローグ」が注目を集めています。

本記事では、ダイアローグの意味や類語との違い、実施する目的や効果、具体的な実施方法やポイントなどを解説していきます。

ダイアローグとは

ダイアローグとは、もともとは2人以上の登場人物がかわす対談や対話を指す演劇用語で、人事用語としては、相互理解を深めるコミュニケーション手法のことをいいます。

通常のおしゃべりのような単なる言葉のやりとりではなく、聞き手と話し手が双方向で相手の意識や注意、共感を引き出し合うコミュニケーションとされています。

お互いの意見に優劣をつけるのではなく、話をきっかけに次の行動につなげる、違った視点から新たな解決策や、さらなる探求テーマを発見するなど、創造性のあるコミュニケーションがダイアローグです。

課題解決やパフォーマンス向上に有効な手段として、人材育成や学校教育の場でも取り入れられています。

ダイアローグの開発者である、アメリカの物理学者、デビット・ボーム博士は、量子理論に基づいた人間の思考プロセスに関する研究の中で、ダイアローグを開発したといいます。

ボーム博士の開発後も様々なグループによって研究が重ねられ、1990年代にマサチューセッツ工科大学の研究グループによって「学習体系の中心的プロセス」として位置づけられたことから、注目を集めるようになりました。

ダイアローグとディスカッションの違いとは

ダイアローグは、しばしば「ディスカッション」と混同されますが、ディスカッションとは似て非なるものです。

ディスカッションは、日本語にすると「討論・議論」と訳されます。つまり、ディスカッションの趣旨は、お互いに意見を主張しあって、相手を説得して自分の意見を通し、結論を出すことにあります。

対して、ダイアローグは互いに意見や体験をオープンに共有し合い、新たな価値観を発見し、次の行動につなげるといった「探求のための話し合い」を重視しており、結論を出すことを求めません。

ディスカッションは、短時間で仮説を立証し、話の妥協点や結論を出すための手段であり、最終的に結論を出す必要があるテーマに向いています。ダイアローグは、全員がフラットな立場で相互理解を深めるコミュニケーション手段なのです。

ダイアローグの目的

ダイアローグを実施することで、組織にどのような効果がもたらされるのでしょうか。その目的を解説します。

新しい価値やビジョンを発見する

ダイアローグは、参加者全員が優劣なく、平等な立場でオープンに発言をして、それぞれの意見を出し合うことで、思考の枠組みを外すことを重要視しています。

相手の意見に反論し、自分の意見を押し通そうとせず、それぞれの意見を平等に扱うことで、自身の固定観念を発見し、新たな価値観やビジョンを発見することがダイアローグの目的です。より深い気付きを得ることで、物事に対する認識を変えて、これまでにない発想が生まれるようになります。

自己理解を深め、行動を定める

ダイアローグを実施することで、相手の内面だけでなく、自分の内面にも深く向き合うことになります。自分の体験を改めて言葉にしてみたり、相手の考えと自分の考えを照らし合わせて、なぜ違いが生まれるのか考えたりすることで、自分についても新たな気付きを得られます。

新たなイメージのもとに行動を起こしたり、これまでと違った発想によるチャレンジにつながったりとします。

チームの成熟度を深める

ダイアローグのもとでは、全員が平等な立場で、意見に優劣をつけることなく自由な発言をします。知識や経験が豊富な人が強い発言権を持ってしまうディスカッションと違い、年齢や立場によらず、お互いの意見に耳を傾けます。

全員が話し合いにコミットするため、連帯感や成長感、目的意識が生まれやすいのです。チームの結束感を強めることが期待できるため、組織変革後や新たなメンバーが加わった直後に実施すると効果的です。

ダイアローグの実施方法

それでは、ダイアローグの具体的な実施方法について、流れごとに説明していきます。

アイスブレイク

最初に、普段通りの会話を行って雰囲気づくりを行います。無理に深い話をしようとせず、当たり障りのない会話でかまいません。リラックスして話やすい空気を作ることで、「発言しやすい空気」を作ることが目的です。

話し合いにあたって、ファシリテーターを立ててもいいでしょう。ダイアローグの経験者をファシリテーターとして中心に据えることで、話がディスカッションに向かっていたら軌道修正するなど、ダイアローグをより深めることができます。

自分の意見を述べる

続いて、テーマについて、全員が自分の意見を率直に口にしていきます。この段階までは、特に相互理解といったことは意識せず、いつも通りの会話や会議と同じように発言を行って構いません。

全員が平等に、自分の考えを素直に口にしていくことが大切です。相手の意見に対して、質問したり根拠を聞いたり、時には反対意見や不満をいってもいいです。全員が自身の中にある思考や体験を、提示していきます。

相手の意見に耳を傾ける

相手が提示した意見に対して、さらに理解を深めていく段階です。断定的な口調を抑え、問いかけを増やして、オープンな気持ちで相手の意見を受け入れます。

どんな意見に対しても、否定したり、押し込めたりすることは禁物です。また、役職や年齢によって相手を下に見てもいけません。「誰が言ったか」ということにとらわれず、好奇心を持ってより深く理解するよう心がけましょう。

新しい発見を生み出す

問いかけや仮説検証など、それぞれが内省しながら話し合いを続けていくと、これまでになかった価値観や発想が生まれるようになります。

そうすると、参加者が考えの変化や今後チャレンジしたい行動などを口にするようになってきます。参加者が一体感や満足感を感じられるようになり、チームの結束力が強まります。さらに、固定観念や思考の枠組みを取り払うことで、さらなる探求心が生まれ、次なる行動への指針やビジョンが生まれます。

ダイアローグを効果的にするポイント

ダイアローグを実施する際に、より効果的に話し合うための4つのポイントを紹介します。

全員が平等に発言する

ダイアローグでは、誰か一人が話を進めて、聞き役に回る人を作るのではなく、全員が発言し、全員が聞き役になることが重要です。

全員が発言して、自分の発言に耳を傾けてもらった経験を持つことで、「自分の意見でも、人に聞いてもらえた」という満足感が生まれ、それがチームへの帰属感や貢献意識につながっていきます。

主体性を持つ

全員が発言することは重要ですが、無理に話をさせようとすると、本人の納得感が生まれません。「自身で話すことを選択した」という主体性を本人が意識して持たないと、ダイアローグの目的を果たすことができないのです。

ファシリテーターをおくのはいいですが、無理に発言させようとせず、あくまでも話やすい雰囲気づくりに努めるようにしてください。

断定しない

自分の意見を言う際に、「そうに決まっている」「こうあるべきだ」といった断定的な口調は避けたほうがいいでしょう。

ダイアローグの目的は、結論を出すことではありませんし、断定的な言い方は相手を委縮させてしまい、意見交換が停滞してしまいます。自分の意見を押し通そうとせず、様々な可能性から意見を検証していく姿勢を持ってください。

「アイメッセージ」を意識する

相手を否定したり、断定的に物を言ったりすることを避けるためには、「アイメッセージ」を意識することが効果的です。アイメッセージとは、主語を「わたし(I)」にして言い換えること。

例えば「その意見はおかしい」「これはやめてほしい」というのではなく、「私はこう思う」「こうしてくれると助かる」と言い換えることで、攻撃的な印象を和らげることができます。

ダイアローグを活用してコミュニケーションが円滑な組織を目指そう

ダイアローグを活用することで、チームの結束力や連帯感を深めるだけでなく、個人の発想力を強化し、より創造的な思考を育てるといったメリットもあります。

実施するには、効果を高めるためにいくつかのポイントがありますが、特別な用意は必要なく、取り入れやすいコミュニケーション手段です。新たに結束されたチームをマネジメントするさいなどに、ぜひ導入してみてください。

また、チームのコミュニケーションを促進し、結束力を高めるためには、公平で納得感のある人事制度も必要不可欠です。ダイアローグの導入とあわせて、人事評価制度の見直しも検討してみてください。

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