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リモートワークの勤務規則はどうすべき?社員を正しくマネジメントする方法

新型コロナウイルスの影響から、「リモートワーク」を導入する会社が急増しています。

しかし、通常のオフィス勤務と異なるリモートワークでは、別個の勤務規則やルールが必要となるため、事前に規則を確認・整備しておかなければなりません。

この記事では、リモートワークのメリットや課題を紹介した上で、リモートワークに関する勤務規則を定める意義や記載すべき項目、検討のポイントなどについて解説します。

新型コロナウイルス感染症の影響で注目されるリモートワーク

リモートワークという言葉に明確な定義はありませんが、「テレワーク」とほぼ同義の言葉として使われています。

自宅での「在宅勤務」を指して使われることも多くなっていますが、カフェやレンタルオフィス、サテライトオフィスなど、勤務場所を会社に限定しない自由な働き方がリモートワークに含まれます。

リモートワークは、首都圏の通勤混雑や、東日本大震災のときの帰宅困難を背景として、徐々に導入する企業を増やし始め、2019年には厚生労働省が「テレワーク宣言企業」を公募するなど、国をあげて推進されています。

そして、新型コロナウイルスの感染拡大を続ける2020年現在、外出自粛要請を受けて、自宅でのリモートワークを開始する企業が急増しました。

リモートワークのメリット

リモートワークは、社員だけでなく、企業にとっても様々なメリットをもたらします。オフィスワークとの違いも交えて、解説します。

優秀な人材の確保

育児休暇や介護休暇によって、企業を離れざるを得ない社員も、キャリアを継続させられることが最も大きなリモートワークのメリットといえます。

育児や介護で職場を離れるのは30~50代の社員が多く、会社にとっては重要な戦力を失うことになります。

リモートワークで仕事を継続できれば、自宅で子どもや親を見ながら勤務することが可能です。働き手が不足する昨今の厳しい採用状況においては、企業にとっても大きな利点といえます。

コスト削減

社員がリモートワークになると、会社に在籍・通勤する必要がなくなるため、光熱費や設備費、通勤交通費といった費用の削減につながります。

リモートワークを部分的に導入して出社する社員数を制限するだけでも、座席数を減らしてオフィスの賃料を削減することも可能です。

また、前述の通り、リモートワークが選択できることで、育児や介護といったライフイベントによって休職や退職する社員を減らせることもポイントです。

新たに社員を採用し、一から教育し直す必要がなくなると、長期的に見て教育コストを削減できます。

効率や生産性の向上

首都圏内では、通勤に片道1時間以上かけている社員も珍しくありません。

通勤にかかっていた時間が削減されることで、余裕をもって業務にあたることができます。時間にゆとりを持つことで、業務効率の向上を感じる社員も少なくないようです。

さらに、自宅で作業をするとなると、これまでの作業手順を一度全て棚卸ししたり、データ共有体制の整備をする必要があります。

他にも、無駄な会議や提出書類の削減なども見込めるため、業務全体の効率化につながるのです。

リモートワークのデメリット(課題)

反対に、リモートワークにおけるデメリットや、導入における課題を解説していきます。

セキュリティの徹底

最も懸念されるのが、デバイスの紛失や機密情報の流出といったセキュリティリスクです。

PCや資料などを自宅に持ち込むため、紛失や破損といった物理的なリスクも高まるほか、会社のPCで安全性の低いサイトへアクセスしたり、無料の公共Wi-Fiに接続したりするなど、ウイルス感染のリスクも考えられます。

在宅勤務におけるセキュリティポリシーを明確にルール化する、セキュリティ教育を徹底するといった取り組みも大切ですが、リモートワークでも安全に社内データにアクセスできるよう、ネットワーク環境を整備することも重要です。

コミュニケーション不足

リモートワークでは、無駄な会議や雑談が減るといったメリットの反面、疎外感を感じたり、モチベーションが下がってしまったりしがちです。

また、連携不足によって、情報共有が遅れる、上司の承認がなかなかとれないなど、業務に支障を出してしまうことも考えられます。

防止するには、ICTを導入し、即時性のあるコミュニケーション体制を整備すると効果的です。チャットを利用してスムーズな連絡体制を整えたり、定期的なテレビ通話による報告を義務付けると、コミュニケーション不足の解消になります。

社員の労務管理

オフィス勤務で行っていたタイムカード等による勤怠管理は機能しなくなってしまうため、新たな勤怠管理システムの整備も必要です。

PCのログイン・ログアウト時間の確認や、上司や人事担当など複数人で労働時間を管理するといった体制が求められます。

また、自宅で仕事をするとオン・オフの切り替えが難しくなるため、作業にうまく区切りがつけられず、逆に長時間労働に陥ってしまう場合もあります。

毎日の成果をチームで設定・管理し、長時間労働を是正していく姿勢も必要になります。

リモートワークの勤務規則を決める際のポイント

リモートワークで勤務規則を定める意義や、決めるべき項目、ポイントなどを解説していきます。

勤務規則の必要性

リモートワークを導入するにあたり、現在のリモートワークに関する勤務規則を確認し、該当する決まりがない場合は、新たに規定を作る必要があります。

リモートワークでは、業務によって発生する通信料等をどのように取り扱うか、残業をどのように定義するか、私物のPCは使用可能かなど、通常の勤務とは別個の取り決めが必要です。

また、10人以上の労働者を使用している企業は、勤務規則の新設・変更を所轄の労総基準監督署に届け出なければなりません。

いざ、リモートワークが必要になったときにトラブルにならないよう、事前に勤務規則を確認しておきましょう。

事業場外みなし労働時間制について

通常、企業側は社員の労働時間を正確に把握することが原則ですが、リモートワークなどの労働時間の把握が難しい状況においては、「事業場外みなし労働時間制」という特例を使用することができます。

一定の要件を満たした場合、所定労働時間内は労働したものとみなされ、労働時間の把握義務が免除されるとともに、残業代を発生させないものです。

他にもいくつかの制限がありますので、対象の社員が適用可能かどうか、よく検討してください。

規則に記載すべき項目

リモートワークに関する勤務規則で記載すべき項目には、以下のようなものがあります。

・リモートワークを認める条件

リモートワークでは通常の勤務とは別個の対応求められるため、選択制ではなく許可制にすることがおすすめです。そこで、勤続年数や職務内容、リモートワークの必要性など、許可に必要な条件を規定します。

・リモートワークの期間

基本的な期間と、延長の条件や手続きについて記載します。

・就労時間

時間外労働や深夜労働、休日労働の取り扱いについて記載します。ちなみに、事業場外みなし労働時間制を適用しても、深夜労働や休日労働の割増賃金は支払う必要があります。

・作業の場所

自宅に限定するのか、その他の場所も認めるのか決定します。

・労働にかかる費用の取り扱い

通信費や光熱費の取り扱いを決めておきます。就労に必要な費用を社員に負担させる場合、就業規則に必ず記載することが労働基準法で定められているため、注意が必要です。

セキュリティ対策のルール

リモートワークで最も懸念されるセキュリティリスクに対応するため、情報取り扱いルールは明確な規定が必要です。ポイントは、以下の5つです。

  1. 「機密情報」の定義を明確にする
  2. 機密情報の持ち出しを許可制にする
  3. 情報の自宅外への持ち出しを禁止する
  4. 別途、誓約書を作る
  5. 社員個人のPCやスマホの使用は許可制にするか、十分な対策をとる

時間だけではなく、成果で評価する

リモートワークを本格的に導入するにあたり、絶対に検討しなければならないのが社員の労働をどのように評価するのかという点です。

在宅勤務では、細かな離席や私用に時間を割くことは避けられず、通常の勤務と同様に時間による評価は困難になってきます。

そこで、成果による人事評価体制が求められます。

成果は職種によって様々ですので、形のある成果物だけでなく、「同僚の相談にのる」「必要な情報を即時に共有する」など、組織の活動にコミットする姿勢を評価できる基準作りが必要です。

勤務規則の見直しとともに人事評価制度の整備もお忘れなく

リモートワークは社員が自由な働き方を選択できるだけではなく、人材確保やコスト削減など、企業にとっても多くのメリットをもたらす働き方です。

ただし、通常の勤務とは異なる取り決めが必要であり、実際に導入する場合は既存の勤務規則を確認した上で、必要なルールを新設しなければなりません。

中でも、労働時間によらない評価基準を整備することは急務といえます。

厳密な時間管理が難しいリモートワークでは、成果を正当に評価できる体制が必須です。リモートワークの導入を検討している企業は、勤務規則の見直しとともに、人事評価制度の整備も並行するようにしてください。

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