ラポールとは?企業に重要な理由や人事にできることを解説

ビジネスを成功させるさまざまな要素の一つに信頼関係の形成が挙げられます。ビジネス相手はもちろん、社内においても経営者と社員、上司と部下などの間に信頼関係がなければ思ったような成果を上げるのは難しいでしょう。

本記事で紹介するラポールとは心理学で用いられる言葉で、セラピストとクライアント相互の信頼関係を表すものですが、ビジネスの世界でも欠かせない要素です。そこで、ビジネスの世界におけるラポールの概要、形成する手法、特に人事におけるラポールの重要性についてお伝えします。

ラポールとは?

ラポールとは、フランス語で「橋を架ける」という意味ですが、心理学では相互の信頼関係の形成といった意味で使われています。

人は自分以外の相手と関係性を形成する際、互いに信頼をしていないといつまでも近づけず平行線をたどってしまうだけです。それは親子でも友だちでも恋人でも、もちろん仕事相手であっても変わりません。

ラポールは、相手との距離を縮め信頼関係が形成されている状態を指すものです。

ラポールを形成するメリット

ビジネスにおいてラポールを形成するメリットは、大きく2つあります。具体的には次のとおりです。

1.コミュニケーションの活性化

上司と部下や同僚同士でラポールが形成されれば、コミュニケーションが活性化され、スムーズな情報共有が実現します。そうなれば部署、チーム全体で一つの目標に向かい進めるようになり、業績アップにもつながるでしょう。

2.競合との差別化

ラポールの形成は、取引先との関係性強化においても効果を発揮します。多くの業種で製品のコモディティ化が進むなか、競合との差別化は簡単ではありません。そのため、製品の質や価格以外の面で差別化を図るには、信頼関係の構築は重要なポイントとなります。

ラポールを形成する5つの手法

ラポールを形成する主な手法としては次の5つの手法が挙げられます。

ミラーリング

自分と同じ動作を取っている人を見ると親近感が湧くという、人の心理を使ったテクニックです。相手が髪を触ったら自分も触る、飲み物を飲んだら自分も飲むといった形で、同じ行動を取ることにより親近感を持ってもらえるようにします。

ペーシング

ミラーリングのように動作ではなく、話し方や呼吸、話すスピードなどを相手と合わせるテクニックで、相手との一体感を演出します。同じタイミングで呼吸をし、話すスピードを合わせると安心感が生まれ、ラポールの形成にもつながるでしょう。

マッチング

マッチングはベーシングに近いテクニックですが、異なるのは細かいニュアンスまで同調させる点です。話すトーンの高低やテンポの強弱などを相手に合わせ、話しやすい環境を構築することでコミュニケーションを活性化させます。

キャリブレーション

キャリブレーションとは、しぐさや話し方を相手と合わせるだけではなく、しぐさや話し方から相手の心理状態を読み取り適切に対応するテクニックです。相手が話に納得しているか、もっと説明が必要かなどを常に観察し、理解するよう努めることで適切に対応できるようになれます。

バックトラッキング

「〇〇がしたいです」に対して「〇〇がしたいのですね」。「〇〇だと思います」に対して「〇〇だと思われるのですね」と、オウム返しで対応するテクニックです。「〇〇」を合わせるのがポイントで、相手に話を聞いてもらえていると感じさせるようにします。

ラポールを形成する際の注意点

ラポールの形成を成功させるにはいくつかの注意点があります。特に次の2点に関しては気をつけて対応することが重要です。

相手の言葉を否定しない

相手の言葉を否定してしまうと、その言葉だけではなく、会話の内容ひいては自分自身が否定されていると感じさせてしまう場合があります。

まずは相手に共感・肯定することが重要で、「でも」「だけど」といったマイナスの言葉は使わないようにしましょう。

不自然にラポール形成手法を使わない

ミラーリングやペーシング、マッチングなどは過度に使えば、相手にバカにされていると思われるリスクもあります。わざとらしくならないよう、自然な感じで同調することが重要です。

ラポール形成のために人事ができること

ラポール形成を実現させるために人事ができることとしては、次の2点が挙げられます。

1on1ミーティングの質を高める

上司と部下の間でのラポール形成には、1on1ミーティングによるコミュニケーションが必須です。しかし、ただ回数を重ねればよいわけではなく、1回1回の質向上が欠かせません。

そこで重要なのは、上司に対しラポールの手法を伝え、1on1ミーティングの質向上と実践を実現させることです。上司を対象とした研修をしっかりと行い手法を教えるようにしましょう。

ラポールの重要性を研修で伝える

研修では、ラポール形成の手法を教えるだけではなく、なぜラポール形成が必要なのか、その重要性についての教育も必須です。

ラポールの形成により心理的安全が確保され、モチベーションアップやエンゲージメントアップにつながり、結果として生産性アップにもつながる点をしっかりと伝えましょう。

ラポール形成をビジネスに役立てよう

心理学では互いの信頼関係を形成させるための取り組みを指すラポール。ビジネスにおいても、社内コミュニケーション活性化や競合との差別化に大きな効果を発揮します。

ラポールを形成させるための手法はいくつもありますが、重要なのは単純に手法を取得することではなく、ラポールの形成により、何が実現するかを把握することです。信頼関係の形成がビジネスにどのような意味を持つのかを知ることが、ラポール形成の実現につながるといえるでしょう。

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