ポテンシャルとは?ポテンシャル採用や潜在能力のある人材の育成方法を紹介

ポテンシャルのイメージ画像

ポテンシャルとは、まだ開花していない資質や能力ことを指します。このポテンシャルを重視し人材を採用するのがポテンシャル採用です。本記事では、ポテンシャル採用の事例、ポテンシャルの高い人材の極め方、育成方法について解説します。

ポテンシャルとは

ポテンシャルとは「潜在的な力」や「可能性としての力」を指します。つまり、人や物について、本来潜在的にはある能力を持っており、まだその能力が十分に表面化していないときに使われる言葉です。

ビジネスにおいてよく使用される「ポテンシャルが高い・低い」とは、成長する見込みがある・ないと意味します。

潜在能力と顕在能力とは

ポテンシャルを直訳すると「潜在能力」となります。潜在能力は、まだ発揮されていないスキルや才能を指します。本人ですら、持っている実力やセンスの良さに気づいていないこともあります。

対照となる言葉に「顕在能力」があります。顕在能力とは、すでに開花している才能や、十分に能力が発揮されているスキルを指します。

潜在能力は、練習の積み重ね等によって、顕在能力となる可能性があります。ただし、潜在能力とは、言い換えれば他者からの「期待」とも言えるでしょう。現時点の状態から想定される未来の能力であり、必ずしも顕在能力として発揮されるとは限りません。

ポテンシャル採用とは

こうしたポテンシャルを重視し、まだ開花していない才能や実力への期待を込めて、人材を雇用する方式を「ポテンシャル採用」といいます。ポテンシャル採用は、現時点でのスキルよりも、育成による「伸びしろ」を重視します。

ポテンシャル採用は、即戦力を採用する「キャリア採用」とならぶ、中途採用の方式のひとつです。キャリア採用が、経験・実績を重視するのに対して、ポテンシャル採用は「今後活躍できる期待値」が選考基準の大きなウェイトを占めます。育てるという観点から、20代の若手が対象となるのも、ポテンシャル採用の特徴です。また、職種への経験不問を掲げるところも多く、若手にとっては門戸の広い就職チャンスといえます。

今後の期待値という意味では、日本企業が行う新卒採用も、ポテンシャルを重視しているといえます。しかし、ポテンシャル採用の場合は、通年で行われ、新卒の学生ではなく、いわゆる第二新卒と呼ばれる層や、異業種への転職を意識した若手をターゲットとするのが一般的です。

ポテンシャル採用の事例

ポテンシャル採用は、大手を含めさまざまな企業で導入されています。「業界・職種未経験歓迎」を軸にする場合や、新卒採用の枠組みを廃止し代わりにポテンシャル採用を導入するケースもあります。

IT業界・職種未経験者歓迎|サイボウズ株式会社
サイボウズでは、中途採用の一環としてポテンシャル採用を実施しています。「ビジネス」「技術職」「コーポレート」など幅広いカテゴリで職種の募集要項を公開。ポテンシャル採用の枠でエントリーする場合は、募集要項の必須条件を満たさない場合でも応募が可能です。

「ポテンシャル採用」

サイボウズ株式会社

新卒採用を廃止し通年でポテンシャル採用を実施|ヤフー株式会社
ヤフーでは、新卒採用の枠組みを廃止し、代わりにポテンシャル採用を導入しています。対象年齢が18歳以上30歳以下と幅広いほか、海外大学で学ぶ人材などに合わせ、入社時期も柔軟に設定しています。就職の多様化に合わせた、新しい枠組みといえるでしょう。

「ポテンシャル採用」

ヤフー株式会社

いつでも応募できるポテンシャル採用|ガイアックス株式会社
ガイアックスでも、ヤフーと同様に新卒の枠組みと合わせたポテンシャル採用を実施しています。30歳までなら誰でも応募が可能。ビジネスプロデューサー職とエンジニア職の2つが対象です。

「ガイアックスで働きたい人にはじめに読んでほしい記事」

ガイアックス株式会社

企業がポテンシャルに注目する理由

即戦力を求める中途採用一本ではなく、企業がポテンシャル採用にも注目する背景には、労働人口の不足があります。売り手市場では、多くの企業が人手不足に悩まされます。スキル・キャリアがマッチする人を採用しようとしても、賃金などの基準が高騰し採用は簡単ではありません。

そのような状況において、潜在能力を重視し企業が育成に力をいれるポテンシャル採用は、採用した人材を適材適所で配置し、企業内で戦力を育てるという点でメリットがあります。

また、ポテンシャル採用にあてはまる人材は、以下の点で企業にとっての魅力を備えているといえます。

社会人の基礎力が備わっている

第二新卒など、一度社会に出てから転職を考える人は、電話応対やメールの書き方など、一通りのビジネスマナーを備えています。入社後のオンボーディング研修を実施するにしても、社会人としての基礎を学ぶ新入社員研修が不要です。育成の最初の段階をすでに済ませているという点で、企業にとってメリットがあります。

能力の判断材料(経験)がある程度ある

就業経験がゼロの状態で本人の適性を判断するのは難しいものです。ポテンシャル採用では、ある程度就業経験がある人も多くいます。そのため、どのような業務や職種が向いているか、過去の経験・実績を判断材料とすることができます。

候補者側の仕事に求める軸が明確になっている

また、適材適所の配置に役立つのは、過去の経験や実績だけではありません。学生とは異なり、働いた経験を持つポテンシャル採用人材は、業界や職種への理解が深まっています。仕事を通じて、自分がどんな生き方をしたいのか明確に持っている人もいるため、配属とのミスマッチを少なくすることが可能です。

高い意欲と成長の可能性を備えている

一度社会に出てから、また別の道を志す場合、本人は高い意欲を持っています。興味ある仕事に応募するという点でも、成長意欲や学習意欲も高いと考えられます。こうしたモチベーションが、将来的な高い成果につながります。

ポテンシャルが高い人の6つの特徴

では、採用でポテンシャルの高さを判断するにはどうしたらいいでしょうか。以下に、判断基準として活用できる6つの特徴をご紹介します。

長期的なビジョンを持っている

「ポテンシャル」とは、この先への「期待」です。他者の判断ですが、その判断を行うには本人が持つ「将来こう活躍したい」というビジョンがもとになります。中長期的な視野で、自身のキャリアをどのように設計しているのか。キャリアプランについて質問した際、具体的なビジョンや熱意を示せる人は、能力を開花させるための成長意欲が高いと評価できるでしょう。

能動的な実績がある

育成によって能力は伸びますが、本人の意識も重要です。眠っているスキルや才能が本領を発揮できるようになるまでには、自発的な学習や挑戦が欠かせません。過去の仕事やアルバイトなどにおいて、能動的にプロジェクトを動かした経験や、自ら実行した物事の実績について訪ねてみましょう。自分から動いた経験を持っている人は、今後能力を伸ばす段階でも、積極的に動くことができるでしょう。

失敗を活かせる

成長するには挑戦が必要です。しかし、挑戦には失敗も伴います。失敗したとき、社会人として重視されるのは、失敗からいかに立ち直り次に活かすことができるかという点です。ポジティブな考え方ができるのか、物事を俯瞰してみることができるのか、過去の失敗例などをもとにしながら判断してみるといいでしょう。

責任感が強い

責任感の強さも、ポテンシャルがあると見込まれる人の特徴です。責任感が強いということは、困難な状況にあっても簡単に投げ出さないということです。壁にぶつかるたびに逃げ出す人は、大きく飛躍するような成長は期待できません。仕事に対する姿勢や価値観から、責任感の強さを判断することができるでしょう。

臨機応変な対応力

自分の能力を伸ばすため、物事に挑戦しつづけられるかどうかを判断するには、臨機応変な対応力を見るのも一つの方法です。想定していない要望をつきつけられたとき、計画がうまくいかなかったとき、臨機応変に対応できる人材は、「状況」に落胆せず、「未来」を見て動くことができます。

粘り強い

責任感に近いものですが、投げ出さない粘り強さも、ポテンシャルを開花させるために必要なものです。チャレンジングな課題を出すなどして、やり遂げる意思の強さがあるかどうかで、粘り強さを見ることができます。

ハイポテンシャルな人材の育成方法

ポテンシャル採用でハイポテンシャルな人材を採用したのち、重要となるのが育成方法です。本人の資質や才能を適切に見極め、より活躍できるよう戦略的に人材を育成するには、「タレントマネジメント」が役立ちます。

タレントマネジメントは、適切かつ迅速に人材を配置するための手法です。具体的には、社員一人ひとりの特性を適切に把握するため、タレントマネジメントに特化したシステムを導入し、評価や人材育成、配置検討に活用します。

ハイポテンシャルな人材の育成にタレントマネジメントを用いる場合、まず重要なのが「目的」をはっきりさせることです。「リーダークラスの人材に育てたい」「即戦力のエンジニアにしたい」「1年後にフロントとして営業数字を出す」など、明確な目的を立て、人事評価システムを活用します。

目的が定まることで、「どのような要素をポテンシャルの判断基準とするのか」といった具体的な議論ができるようになります。また、資質や要素など独自の基準ごとにグループ化を行い、対象に適した人材育成プランを組むことも可能です。タレントマネジメントは、一人一人のポテンシャルを伸ばすために、必要なマネジメント手法といえます。

タレントマネジメントに興味のある方はあしたのチームまで!

ハイポテンシャルな人材の制度事例

タレントマネジメントを人材育成に採用している企業のひとつに、日立製作所があります。同社では、日本国内ではなくグローバル規模で社員を抱えています。その数は全世界で約30万人以上。そのなかから、リーダーとしての資質を備えた人材をみつけだすために、タレントマネジメントシステムを導入し、社員のデーターベース化を行いました。

また、事業所や部署が異なっていても、同じ土壌で育成ができるよう、人材評価制度を統一。共通の型をベースに、人事だけでなく現場の管理職も、ハイポテンシャルな人材の育成に取り組んでいます。

「タレントマネジメントを実践する企業の実情」

ITmediaビジネスONLINE

ポテンシャルを高める4つのポイント

人材のポテンシャルを育てるため、タレントマネジメントの導入はその一歩といえます。人材育成制度からはじまり、評価制度の再構築など、人事制度を総合的に捉えることが、人材の才能を開花させることにつながります。

タレントマネジメントの導入

採用した人材の資質や特性を正確に把握するため、タレントマネジメントを導入します。システムでデーターベース化を行うことで、現場の上司がチームメンバーの特性やスキルを把握できるだけでなく、社員の評価などを共有し、より適材適所の人材配置などに役立てることができます。

人材育成制度の充実

人材を育てる要となるのが、育成制度です。入社時の研修のほか、キャリアに沿ったスキルアップ研修や、全社員が参加できるカフェテリア式の研修など、自社の人材戦略に沿った育成制度を整備しましょう。また、プロジェクト式の事業に希望者が参加できるといった、チャレンジ精神を伸ばすキャリア制度なども、ポテンシャルを高めるために重要です。

人事評価制度の再構築

いまある人事評価制度が、ポテンシャル採用の人材に適しているとは限りません。ポテンシャルを伸ばすために、成果重視の評価制度でよいのかなど、さまざまな角度から検討してみましょう。

目標管理制度の導入

より早くポテンシャルを発揮できるよう、人材の希望をもとにしながら目標を課す目標管理制度も、人材育成に効果的です。本人がどのように成長したいと思っているのか、どんなスキルを伸ばしたいと思っているのか、希望を聞きながら、会社として期待している役割などを伝えます。ただ単に数字の目標を課すだけでなく、会社の期待値を明確にすることで、成長に向けた行動をとりやすくなります。

ポテンシャルを高められる制度構築を目指そう

ポテンシャル採用は、労働人口が減少する日本において、戦力となる人材を確保するための重要な採用方式です。また、一括新卒採用とは異なり、人材に柔軟に対応できるという意味で、多様な就職の一つの枠組みとなるでしょう。

ポテンシャルの高い人材を育てるには、採用時の基準を明確にするだけでなく、ポテンシャルを開花できるような育成体勢・評価制度の構築が必要です。新たにポテンシャル採用を導入する場合は、自社の評価制度も合わせて見直してみるといいでしょう。

人材採用に関連したおすすめセミナーのご案内

あなたにおすすめのお役立ち資料を無料ダウンロード

ダウンロードは下記フォームに記入の上、送信をお願いいたします。

【無料eBookプレゼント】中小企業のシニア雇用に関する調査

ダウンロードは下記フォームに記入の上、送信をお願いいたします。

【無料eBookプレゼント】従業員の潜在能力を引き出す、すごい仕組み

人材採用の課題を解決するサービス紹介

あしたのチームのサービス

導入企業3500社の実績と12年間の運用ノウハウを活かし、他社には真似のできないあらゆる業種の人事評価制度運用における課題にお応えします。


人事評価制度の構築・運用支援、クラウド化。 これらをワンストップで提供することにより、企業の成長と従業員の育成を可能に。

ダウンロードは下記フォームに記入の上、送信をお願いいたします。

サービスガイド


あなたの会社の人事評価制度は運用しにくい制度かもしれません。人事評価制度を適切に運用するノウハウと、その理由をお教えます。

ダウンロードは下記フォームに記入の上、送信をお願いいたします。

あした式人事評価シート