ハラスメント!ちょっとした発言や動作にも注意が必要

(写真=Dmytro Zinkevych/Shutterstock.com)

社会問題にもなってきているハラスメント行為。何気ない行動や発言でも相手に不快な思いをさせてしまうと、さまざまな内容でハラスメントと呼ばれることが多くなってきました。無意識のうちにハラスメント行為をしないよう、ハラスメントの知識を深めておきましょう。

なお、会社の役職一覧やそれぞれの順位・役割については、下記の記事で解説しています。英語表記や公務員の役職もあわせて理解しておきましょう。

ハラスメントとは

ハラスメントとは、行為者側の意思があるかないかに関わらず、受けた相手が不快な気分になることや、プライドを傷つけられたと感じるような言動をすることを言います。たとえ、行為者に悪気や意図がなくても、相手の感じ方によってはハラスメントになってしまうので、注意が必要です。

なお、「セクハラの基本・対策」については、ケース別の対応も含めて整理しています。ご覧ください。

ハラスメントと呼ばれるものにはこんなものがある!

一口にハラスメントといっても、その種類はさまざまです。知らないうちにやってしまう可能性のある代表的なハラスメントについて紹介します。

パワーハラスメント(パワハラ)

職場の上司や先輩、さらには取引先などといったように、自分の持つ立場を利用したハラスメントのことを指します。自分では当然と思って指示や指導をしたことや、業務上の取引の一環として要求をした内容なども、相手に不快感や苦痛を伴わせるような場合にはハラスメントとされることがあるので注意が必要です。

企業などでは、パワーハラスメントに関する研修や、マニュアルなどが作成されているところも多いので、事前に対処方法を検討することも大切になってきます。

セクシャルハラスメント(セクハラ)

職場などで見られるハラスメントの中でも、最も一般的なのがセクシャルハラスメントです。以前から普通に行われてきた会話、たとえば「彼氏がいるの?」といった個人的な質問も受け手が嫌悪感を抱けばセクシャルハラスメントになります。また、「髪の毛を切って綺麗になったね」といったような発言も注意が必要です。

発言者にとっては日常会話の延長のつもりでも、受ける側が不快に感じてしまうとすべてがセクシャルハラスメントになってしまいます。職場での人間関係を円滑にするためにも、マニュアルや規則を熟知し問題を起こさないようにすることが大切です。

マタニティーハラスメント(マタハラ)

以前から、出産や育児を理由に不当な配置転換や解雇など、納得のいかない待遇を受けた人は少なくありません。しかし、男女雇用機会均等法と育児・介護休業法の改正によって、マタハラに対する防止措置ができたおかげで、会社だけでなく同僚や上司などの発言も、マタハラと認定されるようになりました。

モラルハラスメント(モラハラ)

いじめなどの精神的な圧力により、相手に不快感を与えてしまうことです。先輩や上司といった上下関係だけでなく、同僚や後輩などからも被害を受ける可能性があります。うつ病などの心の病に発展してしまう初期の段階で、会社の相談窓口などに申し出ることが大切です。

「ハラスメントの基礎理解」については、種類や定義を押さえる記事が役立ちます。まずは全体像の把握から。

ハラスメントを防止するための対策

個人的な人間関係や精神状態の不安定、さらには企業のコンプライアンスにも影響を及ぼすハラスメントですが、どのようにして防止していくかを紹介します。

ハラスメント行為を行わないためには

時代背景や文化などにより、ハラスメントに対する捉え方は大きく違っていきます。今まで何事もなくしていた会話の内容でも、捉える相手によってはハラスメントと感じてしまい、「なんで?」と驚く人も少なくありません。企業などではマニュアルの作成や研修などを行い、具体的な例とともに指導や教育を受けることが重要です。

ハラスメント行為を受けたときは

企業などで専門の窓口が設置されている会社の場合、速やかに相談をして対処することが一番です。今後の職場での人間関係や、社内での立場を気にして黙っているのは良くありません。どうしても職場での対応が難しい場合には、弁護士などの第三者に相談することなども検討し、精神的なダメージで心身が不調にならないよう配慮することも必要です。

「企業におけるハラスメント予防の取り組み」も合わせてチェックし、組織的な対策に活かしましょう。

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