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調査リリース

2021/07/09

給与決定が不適切 54.4%。理由は? 1位「金額の決め方が不透明」 2位「成果・貢献が反映されない」 “フェア”な同一労働同一賃金実現には「非正規雇用者にも人事評価」を ~あしたのチーム 評価と給与に関する調査~

AIを活用した人事評価クラウドで人事領域のDXをサポートする株式会社あしたのチーム(本社:東京都中央区、代表取締役社長CEO:赤羽博行、以下「あしたのチーム」)は、全国の従業員数5名以上300名未満で人事評価制度を導入している企業に勤める従業員を対象に、人事評価と給与に関する調査を実施いたしました。その結果、自社の給与額決定方法が適切だと思わない方が過半数で、また給与額決定方法が適切だと思うかどうかが給与額への不満にもつながっていることが明らかになりました。

●人事評価と給与に関する調査トピックス
《給与額の決定方法について》
■給与額決定の際に考慮される項目は「人事評価の結果」が64.0%で最多。ただし人事評価制度を導入していても給与に反映されない企業が3割以上であることが判明した。次いで「職務内容」53.3%、「役職」47.0%の順に。
■「人事評価の結果」が給与額決定に考慮される場合、「人事評価の加点も減点も、給与額の増減に反映される」75.0%が最多、次いで「人事評価の加点のみ、給与額アップに反映される」23.0%。
■自社の給与額決定方法が適切だと思うかについて「あまりそう思わない」39.7%、「そう思わない」14.7%と、適切だと思わない方が54.4%で過半数となった。
■給与額決定方法が適切だと思わない理由TOP3は1位「給与額の決め方が不透明だから」46.6%、2位「個人の成果や貢献度が給与に反映されないから」46.0%、3位「なぜその金額なのか説明されないから」36.8%。
《給与額に対する満足度》
■ご自身の給与額に対する満足度を「自社の給与額決定方法が適切だと思うか」別に見ると、給与額決定方法が「適切だと思う」方は67.9%が満足と回答した(「満足」、「やや満足」の計)。一方「適切だと思わない」方は8割以上が給与額に不満。給与額決定方法が適切でないと給与額に不満を抱きやすいことが明らかになった。
《正規雇用者・非正規雇用者ともに納得できる同一労働同一賃金について》
■正社員が考える、正規雇用者(正社員)と非正規雇用者(パート・アルバイト、有期契約社員等)が互いに納得できるフェアな賃金決定方法は1位「業務に対する責任の有無・重みを考慮する」52.3%、2位「業務を細分化し各業務に相応の賃金を細かく設定する」35.0%、3位「管理系業務(原価・在庫管理、進捗管理、シフト管理等)の有無・重みを考慮する」33.7%。被評価者は評価者に比べ「非正規雇用者にも正社員同様に人事評価を行い評価結果により賃金を決める」25.4%の回答割合が高い結果に。

●調査概要
1. 調査の方法:インターネット調査
2. 調査対象者:全国の従業員数5名以上300名未満で人事評価制度を導入している企業に勤める20~59歳男女
3. 有効回答数:300名
4. 調査実施日:2021年2月19日(金)

1. 給与額の決定方法について
①給与額決定の際に考慮される要素
あなたがお勤めの会社で給与額決定の際に考慮される要素をすべてお答えください。(複数回答)【n=300】


給与額決定の際に考慮される項目を複数回答で聞いたところ、最も多い回答は「人事評価の結果」64.0%、次いで「職務内容」53.3%、「役職」47.0%となりました。人事評価制度を導入していても「人事評価の結果」が給与額決定に考慮されない企業が3割以上であることがわかりました。また「わからない」10.0%とどのような項目を考慮して給与額が決まっているのかわからない方も1割いることが明らかになりました。

②人事評価結果の給与額への反映のしかた
あなたがお勤めの会社では、人事評価の結果がどのように給与額に反映されますか。(単数回答)【n=192】


「人事評価の結果」が給与額決定の際に考慮されると回答した方に、人事評価の結果がどのように給与額に反映されるか聞きました。その結果「人事評価の加点も減点も、給与額の増減に反映される」75.0%が最多でマイナスの評価も給与額決定に影響する制度を取っている企業が多いことがわかりました。次いで「人事評価の加点のみ、給与額アップに反映される」23.4%が多くなりました。

③自社の給与額決定方法が適切だと思うか
あなたはお勤めの会社の給与額決定方法が適切だと思いますか。(単数回答)【n=300】


自社の給与額決定方法が適切だと思うか聞くと「そう思う」11.3%、「ややそう思う」34.3%で適切だと思う方はあわせて45.6%でした。「あまりそう思わない」39.7%、「そう思わない」14.7%と適切だと思わない方があわせて54.4%と過半という結果になりました。

④自社の給与額決定方法が適切だと思う理由
あなたがお勤めの会社の給与額決定方法が適切だと思う理由をお答えください。(複数回答)【n=137】


給与額決定方法が適切だと思う理由TOP3は1位「個人の成果や貢献度が給与に反映されるから」55.5%、2位「給与額の決め方が社員に開示されているから」38.7%、3位「決めた目標や基準を達成すれば給与が上がるから」33.6%となりました。

⑤自社の給与額決定方法が適切だと思わない理由
あなたがお勤めの会社の給与額決定方法が適切だと思わない理由をお答えください。(複数回答)【n=163】


給与額決定方法が適切だと思わない理由TOP3は1位「給与額の決め方が不透明だから」46.6%、2位「個人の成果や貢献度が給与に反映されないから」46.0%、3位「なぜその金額なのか説明されないから」36.8%となりました。給与額の決め方やその金額になった理由が開示されないことから適切でないと感じる方が多いようです。

2. 給与額に対する満足度
①自身の給与額に対する満足度
あなたは、お勤めの会社でのご自身の給与額に満足していますか。(単数回答)【n=300】

【1-③「自社の給与額決定方法が適切だと思うか」の回答別】


ご自身の給与額に満足しているか聞くと、「満足」7.3%、「やや満足」31.7%、「やや不満」38.7%、「不満」22.3%となりました。【1-③「自社の給与額決定方法が適切だと思うか」】の回答別で見ると、自社の給与額決定方法が「適切だと思う」方は「満足」15.3%、「やや満足」52.6%を合わせて67.9%が満足と回答したのに対し、自社の給与額決定方法が「適切だと思わない」方は「満足」「やや満足」の計はわずか14.7%で8割以上が給与額を不満に感じていることがわかりました。給与額決定方法が適切でないと、金額にも不満を抱きやすいのかもしれません。

②自身の給与額に満足/不満の理由
お勤めの会社でのご自身の給与額について「満足」「やや満足」「やや不満」「不満」と回答した理由をお答えください。(自由回答)【n=300】

【「満足」の理由】
●働きにあった額面だから。(49歳女性)
●仕組みはともかく給与額には納得しているから。(58歳男性)

【「やや満足」の理由】
●生活はできるレベルだから。(50歳男性)
●給与は低いが業務量とは合っていると思うから。(30歳男性)
●月給は満足だが、本当はボーナスも出して欲しいから。(30歳女性)
●決め方は不透明で明確にしてほしいが、金額自体は低くはないと思うので。(39歳女性)
●個人としては問題ないが、そもそもの目標設定にまだばらつきがあるから。(40歳男性)
●職務内容がある程度反映されているから。(39歳男性)

【「やや不満」の理由】
●業務量に対して給与が少ないと感じるから。(36歳女性)
●貢献のわりに給与が上がらないから。(32歳女性)
●他社で同じような内容の仕事をしている友人と比較して給与が低いと感じるため。(37歳男性)
●昇給幅が少ないから。(36歳男性)
●転職と新卒で乖離があるのがつらいです。(35歳男性)
●未だに年功序列的な発想が強いから。(47歳男性)
●歩合が正確に反映されているのかわからないから。(32歳女性)
●評価基準があいまいで労働者側に示されていないから。(28歳男性)

【「不満」の理由】
●ノルマを達成してもしなくても、給与は変わらないから。(27歳女性)
●基準が不明瞭だから。業務量が給与に反映されないから。(30歳男性)
●業務量と給与が合っておらず、明らかに安すぎる。キャリアに関係なく職員ほぼ全員同じ給与だから。(25歳女性)
●働きぶりを見ていない人が評価を下しているから。(31歳男性)

ご自身の給与額の満足度の回答理由をお聞きしました。「満足」「やや満足」と回答した方は、給与額決定方法や仕組みに気になる点があったり、もっと欲しいという気持ちがあったりしても、月給額が納得いくものであれば満足と感じる傾向があるようです。一方「やや不満」「不満」と回答した方は、給与額決定方法や人事評価の仕組みに対する不満が給与額への不満につながっているようです。特に、どのようにして給与額が決まっているのか不明瞭という方は、ご自身の給与額に納得しにくいのも当然と言えるかもしれません。

3. 正規雇用者・非正規雇用者ともに納得できる同一労働同一賃金について
① 同一労働同一賃金において“フェア”だと思う賃金決定方法は
あなたは「同一労働同一賃金」について、正規雇用者(正社員)と非正規雇用者(パート・アルバイト、有期契約社員等)が互いに納得できるフェアな賃金制度にするには、どのような基準で給与を決定すべきと考えるかお答えください。(複数回答)【n=300】※評価者(人事評価をする部下がいる方) n=95、被評価者 n=205


2021年4月1日から中小企業にも適用された「同一労働同一賃金」について、正規雇用者(正社員)と非正規雇用者(パート・アルバイト、有期契約社員等)が互いに納得できるフェアな賃金決定方法を正社員に聞きました。回答割合の多い順に1位「業務に対する責任の有無・重みを考慮する」52.3%、2位「業務を細分化し各業務に相応の賃金を細かく設定する」35.0%、3位「管理系業務(原価・在庫管理、進捗管理、シフト管理等)の有無・重みを考慮する」33.7%となりました。ご自身が人事評価をする立場であるかで見ると、評価者は「業務に対する責任の有無・重みを考慮する」65.3%や「管理系業務の有無・重みを考慮する」53.7%の回答割合が高く、被評価者は「非正規雇用者にも正社員同様に人事評価を行い評価結果により賃金を決める」25.4%の回答割合が評価者と比べて高くなりました。雇用形態に関わらず同じ給与決定方法をとり、それが人事評価の結果による賃金決定であれば、正社員も“フェア”だと感じるようです。

●報道関係者様へ
■引用・転載時のクレジット表記のお願い
※本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
<例>「あしたのチームが実施した調査によると…」

●セミナー情報
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https://www.ashita-team.com/seminar/21071313_5/ 
7月13日(火) 11:00~12:00

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■株式会社あしたのチーム会社概要
会社名 :株式会社あしたのチーム(https://www.ashita-team.com
代表者 :代表取締役社長CEO 赤羽博行
所在地 :東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 11F
事業内容:・人事評価制度の構築・運用「あしたのチーム®」
     ・人事評価クラウド「あしたのクラウド® HR」
     ・目標設定プログラム「あしたの履歴書®」
設立  :2008年9月25日