「評価なんて面倒」と思っていた私が、社長になって気づいた本質。社員の“納得”と“自走”を生む、きれいごと抜きの人事評価制度運用術様

「評価なんて面倒」と思っていた私が、社長になって気づいた本質。社員の“納得”と“自走”を生む、きれいごと抜きの人事評価制度運用術

2017年6月ご導入

株式会社レミントン

代表

代表取締役社長 野間田 仁志

※インタビューの内容は取材時のものになります。

株式会社レミントン

事業内容
健康食品・健康器具の販売
従業員数
42名
設立
1992年
所在地
神奈川県
課題
評価の不透明さをなくし、社員が将来を見通せる人事制度を整備したい

    課題

    • 1 人事評価制度は存在していたが、評価と報酬の連動が見えず、社員が将来の年収を見通すのが難しかった。
    • 2 評価制度が不透明なため、意義を見いだせず評価業務に無関心な社員が多かった。

    解決

    • 1 評価の基準、等級ごとの給与テーブル、評価ランクごとの昇給額や賞与額の幅を設定し、社員にすべて開示。「どうすれば給与が上がるか」が可視化されたことで、社員の評価制度に対する関心が高まった。
    • 2 評価項目に「新商品提案」を組み込んだところ、商品開発以外の部署からも年間3~4件の実用的な提案が出るようになった。
    • 3 ジョブローテーションの多い組織に、評価クラウドがフィット。評価者が変わっても社員の評価や成長の履歴が一目瞭然で人材育成の連続性を保てるようになった。

    神奈川県で健康食品・健康器具の企画・製造・販売を行う株式会社レミントンは、2017年に人事評価制度を刷新するため、あしたのチームのクラウド型評価制度を導入しました。
    当時社員の一人だった現社長は評価制度を「面倒だ」と感じていたと言います。
    しかし自身が経営を引き継ぐ立場になったとき、真っ先に着手したのはその「評価制度の改革」でした。

    評価される立場から評価する立場へと変わり、なぜ評価制度を重視したのか。
    社員・あしたのチームのコンサルタントとともに見つけた“納得感のある評価制度”とは何か。
    代表取締役社長の野間田仁志様にその変革の舞台裏を伺いました。

    まずは、あしたのチーム導入当初の状況について教えてください。当時、野間田社長はまだ現場の社員でいらっしゃったそうですね。

    「評価なんて面倒くさい」――いち社員として抱いていた、制度への正直な違和感

    はい。導入された2017年当時、私は入社7〜8年目の社員でした。正直に言うと、当時の感覚は「また制度が変わるのか、面倒くさいな」というものでした(笑)。

    もともと前社長の方針で「働きやすい会社を作ろう」という風土があり、評価制度自体は存在していました。ただ、社員側の本音としては「これをやったからといって給料が劇的に変わるわけでもないし、自己評価はとりあえず最高で出しておけばいいだろう」といった、ある種の冷めた空気があったのも事実です。

    「あしたのチーム」が導入された時の印象はどうでしたか?

    当時のコンサルタントの方が来て説明をしてくれたんですが、項目が多くて「これを全部埋めるの?」と気が遠くなったのを覚えています。特に「コンピテンシー(行動特性)」の項目などは、「“素直さ”って何?」と定義に戸惑うこともありました。

    何より一番の違和感は、「どう頑張っても100点が取れない仕組み」だと感じたことです。当時の設定では、どんなに成果を出しても70点くらいで「よくできました」となる。「70点で良しとされるのは面白くないな」とか、ちょっと斜に構えて見ていましたね。

    また、当時は結婚して子供が生まれ、家を買った時期でもありました。「この会社で頑張ったら、将来年収はいくらになるのか?」という生活へのリアルな不安がある中で、評価と報酬の連動が見えにくいことへのモヤモヤもありました。

    そんな「懐疑派」だった野間田社長が、役員・社長となられてから評価制度に力を入れ始めたきっかけは何だったのでしょうか?

    「10年後、社員に後悔させたくない」社長就任で変わった景色と、評価制度を再定義した理由

    2020年に役員になり、事業承継が決まったとき、「何から会社を変えようか」と考え、最初に浮かんだのが評価制度の改革でした。

    代表になって、かつての同僚や後輩たちに対して、10年後、「この会社にいてよかった」と思ってほしかったんですね。逆に、「こんなはずじゃなかった」と思わせてしまったら悲しいじゃないですか。「いてよかった」と思ってもらえる会社にするために、私が社員時代に感じていた「将来への不安」や「評価への不透明さ」を解消する必要があると考えました。

    「評価する側」になって改めてあしたのチームのシステムを見て、どう感じましたか?

    改めて経営視点で見直すと、非常によくできた仕組みだと気づきました。特に「四半期(3ヶ月)ごとの評価スパン」は非常に合理的です。半年も前のことなんて覚えていませんし、ビジネスの状況は刻一刻と変わりますから。

    何より、目標設定面談・中間面談・評価面談と、1ヶ月に1回程度、上司と部下がじっくり話す機会がある意味で強制的に作られる。私は「対話の質が組織の質を決める」と信じているので、この仕組みを対話のプラットフォームとして活用しようと決めました。

    具体的に、どのような改革を行ったのでしょうか?

    給与テーブルの全面開示と「対話」の重視。制度をブラックボックスにしないための改革

    まず行ったのは、管理職の意識改革です。
    部下が上司に「なぜ評価制度をやるのか?」と聞いたとき、「社長がやれと言うから」という答えが一番現場を白けさせます。そこで、管理職たちと「評価制度ってなんだろうね?」と一緒に考える場を設けました。そして「会社利益のため」と「人材育成のため」という目的を明確化して、腹落ちするまで話しました。

    その上で、社員に対して「VS(Vision Sharing)制度」と名付けた新たな人事制度を発表しました。ここでこだわったのが「透明性」です。

    等級ごとの給与テーブル、評価ランクごとの昇給額や賞与の変動幅、すべてを開示しました。「この等級でS評価ならいくら上がる」「今の等級のままでは月給の上限はここまで」といった事実をすべて見せたんです。

    これは「会社は成長をサポートするが、社員自身の努力も必要だ」というメッセージでもありました。脅しでもプレッシャーでもなく、会社が競争で勝つためには社員の成長が不可欠だということを理解してもらいたかったのです。

    さらに、キャリアパスも整備し、「何をすれば等級が上がり、給与が増えるのか」を可視化しました。等級アップに必要なスキルも提示して、成長して給与を上げて行ける環境があるということを具体的に示しました。

    社員の皆さんの反応は変わりましたか?

    明らかに変わりましたね。「評価制度なんて興味ない」という状態から、「どうすれば評価が上がるのか」「今の点数は納得いかない」といった“関心”に変わりました。

    時には点数を上げるために少し背伸びをするような社員も出てきましたが、それはそれで健全な意欲だと捉えています。関心があるのはいいことなんです。自分のキャリアや報酬に直結するものとして、評価制度を自分事として捉えてくれるようになったのが最大の成果です。

    実際の運用面での効果についてもお聞かせください。

    評価項目への組み込みで「新商品案」が続々。人事異動×クラウドで管理職の視座も向上

    定量的な効果としてわかりやすかったのは新商品開発に関してです。当社のような通販会社にとって新商品は生命線ですが、開発部署だけではアイデアに限界があります。そこで、普段は広告企画などを担当する部署の評価項目(コンピテンシー)に「新商品の提案」を組み込んでみたんです。

    以前から「誰でも提案していいよ」とは言っていたものの、日々の業務に追われてなかなか出てきませんでした。しかし、評価項目に入れて「会議で提案したら2点」「承認されたら3点」と明確な基準を設けたところ、年間で3〜4個の実用的な新商品案が出てくるようになりました。

    まさに「制度が行動を変えた」好例ですね。定性的な面ではいかがですか?

    「人材育成」と「マネジメントの標準化」に大きな効果がありました。

    私は「特定の部署でしか通用しない管理職」ではなく、「どの部署でもマネジメントができる人材」を育てたいと考え、かなり大胆なジョブローテーションを行いました。3年間で社員28名中24名を異動させ、管理職も全員配置転換しました。

    そこで役立ったのが、あしたのクラウド上のデータです。

    過去の評価シートを見れば、その部下がこれまでどんな目標を立て、どう評価され、どう成長してきたかが一目瞭然です。新しい上司もゼロから手探りする必要がなく、育成の連続性を保つことができました。

    また、管理職同士で「前の部署ではどう指導していた?」と相談し合うようになったり、「このレベルの行動は評価3だよね」といった目線合わせを行ったりすることで、組織全体のマネジメントレベルが底上げされたと感じています。

    最後に、今後の展望と、導入を検討している企業へのメッセージをお願いします。

    制度よりも「運用と信頼」がすべて。評価を“文化”として定着させ、自走する組織へ

    今後は、業績連動の透明性をさらに高め、チームで喜びも悔しさも分かち合えるような組織にしていきたいですね。

    理想は、評価制度という「枠組み」を意識しなくても、社員が理念に共感し、自律的に頑張ってくれる状態です。そのための“補助輪”として、あるいは文化の一部として、評価制度が自然に機能していくのがゴールだと思っています。

    同じような課題を持つ企業様に伝えたいのは、「制度よりも運用が大事」ということです。どんなに立派な制度を入れても、そこに経営者と社員の信頼関係がなければ、それはただの「管理ツール」になり下がってしまいます。

    「社員にどうなってほしいのか」「なぜこの制度が必要なのか」を経営者自身の言葉で誠実に伝え続けることが、遠回りのようでいて一番の近道だと思います。

    また、私の場合も一人で評価制度改革をしてきたわけでなく、管理職と話し合い、あしたのチームの担当コンサルタントに壁打ち相手になってもらい、アドバイスをもらってやってきました。コンサルタントと一緒に取り組むことは、自分にとっては評価制度をしっかり考える時間を確保する機会にもなっています。

    会社を取り巻く環境が変化する中で持続可能な評価制度・運用を行うために、定期的な見直し・改善は不可欠なので、その点を相談できるパートナーがいるのは心強いですね。

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    (https://mic-r.co.jp/mr/03350/) SMB向け人事・配置クラウド売上高より。