株式会社海幸水産様
- 事業内容
- 学校、法人、病院等の給食用冷凍食品及び、副食品の加工製造販売
- 従業員数
- 60名
- 設立
- 1964年
- 所在地
- 埼玉県
- 課題
- 感覚的な評価を脱却し納得感のある評価制度を実現したい。
課題
- 1 長年、感覚的な評価が続いていた。社員が納得できる“根拠のある”人事評価制度を作りたかった。
- 2 社員の数字に対する意識が低かった。
解決
- 1 成果と報酬が連動する評価制度を構築でき、社員に「なぜ上がったのか、なぜ下がったのか」を明確に説明できるようになった。
- 2 社員全員が売上や数字に関心を持つようになった。
- 3 評価面談で社員一人ひとりと定期的に会話をする機会ができ、代表の思いを直接伝えられるようになった。
埼玉県で学校・会社等の給食用冷凍食品及び副食品の加工販売を行う株式会社海幸水産は、長年続いていた“感覚的な評価”から脱却するため、あしたのチームの人事評価制度を導入しました。
導入のきっかけは地元銀行からの紹介。制度運用を続けるうちに、納得感ある人事評価の実現のみならず、社員の数字意識の向上や社長と社員の対話の促進など、期待以上の変化が生まれはじめます。
代表取締役の深井勇哉様へ、人事制度改革のリアルと導入後の変化、そして今後の展望を伺いました。
あしたのチームの人事評価制度導入のきっかけを教えてください。
“感覚の評価”を変えたい——海幸水産が抱えていた長年の課題
きっかけは銀行からの紹介です。以前の当社は人事評価や給与決定の基準やルールがあいまいで、「感覚」で昇給させるようなところがありました。
もし自分が社員なら、その評価や給与になった理由がほしいはずです。感覚的な昇給では、納得感が生まれません。ずっと明確な基準を作りたいと思っていたのです。
大企業では当たり前に整備されている評価制度ですが、中小企業では後回しになりがちな領域でもあります。でも会社をよくするためにやらなきゃいけないことだと思っていました。
そこでお世話になっている銀行さんから紹介いただいて導入することにしました。
導入の決め手は何でしたか?
決め手は“タイミング”ですね。
話を聞いて「根拠のある」評価や給与決定が実現できそうだと感じて、特に他社比較せずにほぼ即決しました。ずっと課題感があったところに話が来て、「今だな」と。
導入後、社内にどのような変化がありましたか?
数字を見る文化が育った
まず変わったなと思ったのは“数字への意識”でした。最初は賞与決定に評価を反映させたのですが、以前は私と営業課長くらいしか会社の数字を見ていなかったのが、評価が点数化されるようになったことで、社員全員が売上や数字に関心を持つようになったのです。
“数字が良ければ賞与が上がる、数字が悪ければ下がる”というシンプルで当たり前のことに対しても、評価制度を通じて「成果と報酬のつながり」が見える化されたことで、社員の納得感が生まれやすくなりました。
また評価制度があることで、前向きに取り組んでくれる社員が増えたと感じています。
評価面談で社員一人ひとりと直接会話をする機会ができたのも大きいと思います。定期的に私の思いを伝える場ができ、また社員からも前向きな言葉をもらえるようになったのは嬉しい変化です。
制度を運用する中で、課題やもっと改善したいことはありますか?
課題は“やらされ感”をどう減らすか。鍵は「逃げない対話」
評価制度に前向きな社員が多いですが、まだ一部社員には“やらされ感”があるということです。
自己評価を“しなければならないもの”と感じている人もいるので、どう巻き込んでいくかが今後の課題ですね。
社員を巻き込んでいくために行っていることがあれば教えてください。
社員に疑問を残さないことが重要だと思っています。導入した理由や思いをしっかり伝え、向き合い続ける。トップとして逃げずに対話しようと決めています。
以前は会議も全体集会もほとんどなく、会社の方針が共有される機会がありませんでしたが、評価制度を導入した今、制度も活用して私自身が思いを伝え、納得するまで対話しています。
御社の人事評価制度の中で大切にしていることを教えてください。
サッカー部で教わった“人間力”を制度に活かして
人事評価制度を通じて社員に伝えたいのは“人間力”です。私が経営で重視しているのは「人として正しいかどうか」という価値観です。その背景にあるのは学生時代にサッカー部で身についた「受け身ではなく、自分で考えて行動する」という考えです。
その価値観が、無意識のうちかもしれませんが人事評価の項目にも反映されていますね。「人としてこうあってほしい」ということが評価項目になっています。評価制度が会社の文化をつくる役割を担い始めているのかもしれません。
最後に、御社の今後の展望と、あしたのチームに期待することを教えてください。
社員と同じ目線で、ポジティブな組織へ
私は経営者ですが、社長は社長だからといって偉いわけではなく、責任があるだけと思っています。
経営において大事なのは社員と同じ目線でいること。
そして、どんな時もネガティブにならない。
どんな状況もチャンスだと思えるポジティブなリーダーに、人はついてくるはずと思ってこれからも社員と向き合っていきたいです。
そのためにあしたのチームさんにはこれからもいい意味で変わりなく、一緒により良い制度を作っていければと思っています。自分だけで完璧な制度は作れないですし、コンサルタントと一緒だからこそ改善し続けられると思うので。
海幸水産にとって人事制度は“完成”ではなく“育てていくもの”。
あしたのチームは、その伴走役として存在し続けています。
制度改革に取り組む経営者の姿勢が、組織を動かし、文化をつくる。
海幸水産の事例は、そのことを鮮やかに示しています。
