人手不足が深刻化。人手不足の 業界や課題・対策を解説

あらゆる業界・業種において、深刻な問題となっている人手不足。この記事では、企業における人手不足の対策や向き合うべき課題について解説しています。経営者や人事部担当者など、管理者にあたる方はぜひ今後の参考にしてください。

人手不足が深刻化する背景

日本企業が人手不足に悩まされている原因は、主に「少子化と高齢化」「大都市への人口集中」「有効求人倍率の偏り」です。3つのポイントから背景を紐解いていきましょう。

少子化と高齢化の進行

日本では少子化に伴う人口減少にはじまり、高齢化率の上昇が留まるところを知りません。労働力となる人口が少なくなれば、必然的に「人材の価値」は上昇します。

大都市への人口集中

東京を中心に、大阪や名古屋といった大都市圏に人口が集中しているのも問題の一つです。特に東京都心の一極集中化が顕著であり、毎年10~20万人ほどが地方から東京に移っているとも言われています。

有効求人倍率に偏りがある

IT関係の職種が人気になる一方で、肉体労働を要する職種は人手不足が深刻化しています。求人数を求職者数で割った「有効求人倍率」が1倍を超えると、人手不足と判断されますが、建設業界では倍率が3倍に及ぶ事態となっています。

新型コロナウイルスの影響で人手不足が緩和?

大手人材情報サービス「株式会社マイナビ」が実施した「アルバイト採用活動に関する企業調査」によると、新型コロナウイルスの影響で人手不足が緩和している背景が見えてきます。

具体的には、感染拡大防止策として休業・時短営業の要請があったため、約9割の業種で人材が不足しない結果となりました。「給与の増額」など、人材確保を目的とした施策を行った企業も前年より減少しています。

アルバイト採用数の増減は業界・職種によりますが、これから実施したい施策として「副業者の積極採用」が最も高い回答を得ている点も興味深いと言えます。

在宅勤務やリモートワークが推奨される中で、実際にアルバイト以外の雇用形態を検討した企業も多いことでしょう。働き方の多様化や、新生活様式を意識した人事施策に注目が集まっています。

人手不足が進行している業界

企業が人手不足に悩んでいる業界には、明らかな偏りが見られます。続いては、人手不足が進行している業界について具体的に解説していきます。

飲食業界

飲食業界は、あらゆる業種の中でも特に人手不足が問題となっています。

農林水産省の公表データによると、飲食業界の人手不足は製造業と比較して約2倍です。現状の背景としては、「飲食・サービス業界の離職率が高い」という問題は無視できないでしょう。

飲食業界では、新卒採用後3年以内に離職する割合は約半数に上ります。2人に1人が離職してしまうのが現状です。

人材離れの理由としては、「出産・育児による離職」が15%以上を占めています。子育て支援制度が整っていない企業が多いことが分かるだけでなく、飲食業界は所定外労働時間の多さも問題視されています。

建設業界

建設業界が人手不足に陥っている理由の一つに、「若者の就職率が低い」というものが挙げられます。

建設業では、極寒や猛暑下での肉体労働が避けられません。ケガなどの危険を伴う仕事でもあるため、就職を目指す若者の選択肢から外れやすくなっているのが現状です。

体力が衰えると仕事にならない不安がある一方で、給与や補償などの待遇が改善されない点も問題です。

建設業界では日給制の現場が多いことから、その他の業種よりも収入が不安定になる傾向があります。時給に換算した場合、最低賃金に及ばない悪質なケースもあります。

就職率の低下を食い止め、建設業界に若手を呼ぶならば、「過酷な仕事なのにメリットが少ない」というイメージを払拭する必要があるでしょう。

運送業界

流通サービス・倉庫作業を含む運送業界は、インターネットショッピングの普及によって需要が急上昇しました。人材そのものが不足していると考えられる一方で、労働者のニーズに応えきれない問題点も存在します。

運送業では、個人への配達時に「受取人が不在」というケースが珍しくありません。荷物を営業所へ持ち帰り、再配達するという流れが、配達員にとってかなりの負担となっています。

拘束時間が長く、休日が固定されていないことで離職する人も多くいます。

つまり、離職を防ぐには再配達のリスクを改善する必要があります。ネット通販の場合、WEB上で気軽に配達時間を指定・変更できるようになりましたが、活用しきれていないユーザーもまだまだいます。

便利なサービスの周知が、人手不足の解決に繋がるのではないでしょうか。

医療業界

医療業界が慢性的な人材不足であることは、日本の将来において特に深刻な問題です。少子高齢化が加速する日本において、医療・福祉・介護のニーズと従事者数が釣り合っていないことは、医療・福祉現場の崩壊にも繋がります。

医療業界の場合、人口が減少していることだけでなく、「労働者の待遇の悪さ」が人出不足の要因となっています。

勤務時間・給与・休日などの待遇面に納得できない現場では離職を防げず、業務が過酷というイメージから「就職意欲の低下」を煽ることにもなっています。

最近では新型コロナウイルスの流行により、医療従事者から多くのSOSが上がりました。「命を救いたい」という使命感だけでは、仕事は成立しない現実がそこにはあります。

人手不足における対策

多くの業界が直面している「人手不足」という問題について、企業が取れる具体的な対策はあるのでしょうか。詳しく解説していきたいと思います。特に中小企業にとっての課題が多く見られます。

労働条件・職場環境を改善する

人手不足に悩む企業の中でも、特に中小企業が積極的に取り組んでいるのが「労働条件・職場環境の改善」です。

人材が集まらない・離れていく理由の一つに「仕事への不満」が挙げられることが多いため、まずはそこから見直す必要があります。「賃金や休日などの待遇は正当なものか」を検討し、改善点を見つけていきましょう。

従業員にとって魅力的な企業になれば、離職率の低下を防ぐことができ、求職者の増加も期待できます。

職場環境を改善するためには、従業員へのヒアリングが欠かせません。「意見を言いやすい」「コミュニケーションが盛んである」といった社内の風通しの良さや、居心地の良さなどを調査し、問題点を発見しましょう。

人材が成長するための研修や、サポート体制が整っているかどうかも重要です。

仕事の兼任化・人材育成を試みる

そもそも、人手不足だと感じるのが業務が回らないタイミングである場合、従業員の能力不足も問題視するべきでしょう。現状のチームで業務をこなすために、人材のスキルアップや兼任化を図るのも有効的です。

まずは、「マニュアルの作成・見直し」「人材の能力・スキルのデータ化」などを行い、業務において不足している点を洗い出します。

従業員全体がレベルアップすることで、「一部の従業員に業務が集中している」「繁忙期の業務処理が追いつかない」といった問題が改善する可能性があります。

兼任化が難しい場合、繁忙期・閑散期に合わせて人材の数を調整するのも一つの手です。業務が増加する時期は、アウトソーシングなど外部の力を活用してみてはいかがでしょうか。

女性・シニアの採用を検討する

企業によっては、採用する性別を限定したり、年齢が若い人材を求めたりする傾向があります。「採用する人材を多様化する」というのは、人手不足の最大の要因である人口減少の対応策として有効です。

また、日本政府が推奨している「働き方改革」にも該当する試みです。

具体的には、「結婚や出産を機に離職するのでは」「体力が持たないのでは」といった差別的な意識を改め、女性やシニアに業務を担当してもらいます。

フルタイムで働けない人材をパートやアルバイトとして雇い、正社員の業務を細分化するだけでも業務プロセスが改善するケースがあります。

生産活動の中心にいる15歳から64歳までの「生産年齢人口」ではなく、労働の意思・能力を持つ人材「労働力人口」に目を向けてみましょう。

業務全体の流れを見直す

業務全体の流れを見直すことで生産性がアップし、人手不足だと感じていた点が改善する可能性があります。生産性の向上は企業の売り上げに直結するため、「全社」「部門」「従業員」など細かい範囲で業務のプロセスを見直していきましょう。

大きく分けて、「生産・物流ライン」「営業」「顧客サービス」「内部管理」などは見逃せないポイントです。

業務の流れを見直す方法は、経営者が先導したり、推進担当者を起用したり、企業によって様々です。

たとえば、「業務の流れを見える化(マニュアル化)する」「不要な業務や重複している業務を省く」「上層部への承認作業を簡略化する」といった対応は多くの企業にとって効果的でしょう。

IT化を進めて業務を効率化する

社内全体のIT化を進めて、業務を効率化することで人材が回るようになるケースもあります。人材不足が問題視される昨今でも、IT化を進められた企業は業績を伸ばしています。

IT化できる業務は、具体的に「経理・財務・会計業務」「人事業務」「受発注業務」などが挙げられます。電子メールやオンライン会議、オフィス系ソフトの導入だけがIT化ではありません。

中でも人事業務のIT化は、人事担当者の負担を減らせるだけでなく、人材育成の指標としても役立ち、将来的な人手不足の解決にも繋がるでしょう。

たとえば、人事評価サービスを導入することで、社内評価が見える化でき、従業員の不満解消や課題発見といった多くのメリットが得られます。

まとめ

どんな業界においても、人材の育成には多くのコストを費やします。せっかく育てた人材が離れていかないように、企業側が現状を見直す必要があると言えるでしょう。

「あしたのチーム」を活用することで、人事評価のIT化を実現し、人手不足の解決に繋がります。

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