成長意欲とは?低下によるリスクと高めるための4つのポイント

「成長したい気持ちはあるのに、日々の業務に追われて行動に移せない」
「周囲と比べてモチベーションが下がり、どうしたらよいかわからない」

本記事を読んでいる人の中には、このような悩みを抱えている人もいるでしょう。

従業員の成長意欲は、企業の発展に欠かせない要素です。しかし、意欲が低い状態を放置すると、さまざまなリスクにつながる可能性があります。

この記事では、成長意欲の基本的な意味や意欲が低い場合のリスク、そして従業員の成長意欲を高めるための具体的なポイントやマネジメント方法までを詳しく解説します。

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成長意欲とは?

成長意欲とは、与えられた職務や役割に対して受け身ではなく、自ら進んで取り組み、その過程で自身の能力を高めようとする姿勢のことです。そのために、自分の仕事と真摯に向き合い、学ぶことそのものを楽しむ姿勢を持つ人は、成長意欲が高いです。

業務を遂行する際に、より効率的に進めるためのプロセス改善を自ら検討する姿勢が挙げられます。また成果物の質を単に及第点にとどめるのではなく、より高いレベルへ引き上げる努力を続けるなど、日々の仕事の中で主体的な成長行動を取れる点が特徴です。

こうした行動を積み重ねることで、自身のスキルや知識が継続的に磨かれ、組織にも大きく貢献できるようになります。

成長意欲と混同されやすい「上昇志向」や「向上心」との違いを知ると、言葉の意味をより深く理解できます。

  • 成長と上昇志向の違い
  • 成長意欲と向上心の違い

それぞれの言葉が持つニュアンスの違いを確認していきましょう。

成長意欲と上昇志向の違い

成長意欲は、自身の能力を高めようとする内面的な動機を指します。一方で、上昇志向は、結果を強く重視する点で異なります。

上昇志向とは、自分の現在の社会的地位やスキル・生活水準などに満足せず、常により高い場所を目指す考え方です。上昇志向が強い人は、社内での出世や仕事で出す結果に強い関心を持つ傾向があります。

成長意欲が高い人は「新しいスキルを学んで仕事の幅を広げたい」と考えます。それに対して、上昇志向が強い人は「スキルを身につけて、同期より早く昇進したい」と考えるでしょう。どちらも素晴らしい心構えですが、焦点を当てている場所が異なります。成長意欲はプロセスや学び自体に、上昇志向は地位や結果に重きを置いています。

成長意欲と向上心の違い

向上心は、現状に満足せず、自分のスキルや能力を納得するまで高めようとする精神状態を指します。

成長意欲との違いは、向上心には「こうありたい」など明確な理想がある点です。向上心は、自分のこれからの行動を決める指針のような役割を果たします。成長意欲は、その指針に向かって進むために必要なエネルギーです。

多くの場合、向上心が強い人は、同時に成長意欲も強い特徴を持っています。「トップセールスマンになりたい」など向上心を持つ人は、その理想を実現するため、営業トークを学んだり、商品の知識を深めたりする行動をとるでしょう。明確な目標が、成長するための意欲をかき立てる関係にあります。

従業員の成長意欲が低いと起こりうるリスク4選

従業員の成長意欲が低いと起こりうるリスク4選

従業員の成長意欲が低い状態をそのままにしておくと、企業にとってさまざまな問題が発生する可能性があります。ここでは、主な4つのリスクを解説します。

  • 離職や転職の可能性が高くなる
  • 採用や教育コストが増える
  • 社内全体のエンゲージメントが低下する
  • 生産性が低下する

これらのリスクは、一つひとつが重大であり、放置すると企業の経営基盤を揺るがしかねません。

離職や転職の可能性が高くなる

社員の成長意欲が低い状態は、離職や転職のリスクを高める懸念があります。

人は仕事で困難な壁にぶつかった時、成長したいと思う気持ちが乗り越える力になります。成長意欲が低いと、そのモチベーションを保つのが難しくなり、結果として「この職場では成長できない」と感じ、離職や転職を選ぶ可能性が高いです。

特に、優秀な人材ほど自分の成長を求める傾向が強いです。そのため、成長できる環境が提供されていないと感じると、より良い環境を求めて組織を離れてしまいます。社員がやりがいを失い、次々と辞めていく事態は、企業にとって大きな損失です。

採用や教育コストが増える

離職や転職が増加すると、当然ながら採用や教育にかかるコストが増大します。

退職者が出れば、その欠員を埋めるための採用活動が必要です。求人広告の出稿・面接にかける時間や人件費・採用エージェントへの手数料など、多くの経費が必要です。

さらに、新しく採用した社員を育てるための研修や教育にもコストがかかります。採用コストと教育コストが増え続ける状況は、企業の財務を圧迫する要因になります。また、人の入れ替わりが激しい職場では、既存の社員が新人教育に追われる状態が続くでしょう。

少ない人員で通常業務をこなしながら教育も担当するため、既存社員の負担が大きくなり疲弊してしまいます。この状態が続くと、さらなる離職を招き、人の定着しない会社になる悪い循環が生まれます。

社内全体のエンゲージメントが低下する

一人の社員の成長意欲が低い状態は、社内全体のエンゲージメントを低下させる可能性があります。エンゲージメントとは、社員が会社に対して持つ「貢献したい」など自発的な意欲を指します。

社員同士の信頼関係は、会社と社員個人の信頼関係が基盤となって築かれる場合が多いです。会社が成長を支援しない、あるいは社員が成長を望まない雰囲気が生まれると、会社と社員の関係は崩れやすくなります。

社内全体の仕事に対する意欲が低下すると、業績悪化のリスクがあるだけではありません。社員間の関係も希薄になることもあるでしょう。会社と社員の関係性が崩れると、社員同士の関係にも影響が出ます。その結果、職場の能率が低下し、業績がさらに悪化する負の連鎖が生まれてしまいます。

エンゲージメントをさらに詳しく知りたい場合は、こちらの記事も参考にしてください。

エンゲージメントとは自発的に発揮する貢献意欲!向上させる方法や注意点を解説

生産性が低下する

成長意欲が低い社員は、自身のスキルや知識を向上させる行動に消極的です。

新しい技術や効率のよい仕事の進め方を学ぼうとする意欲が低いため、業務を遂行する能力が向上しにくく、結果として生産性が低下する傾向があります。また、新しいアイデアや革新的なアプローチを追求する姿勢も低くなりがちです。

このような状態が続くと、成長意欲が高い社員と低い社員の間で、仕事の成果に大きな差が生まれます。パフォーマンスの差が広がると、組織内に不均衡が生まれ、チーム全体の士気にも悪影響を与えます。

従業員の成長意欲の低さは、組織の成長や発展にとって大きな障害となる可能性が高いです。

従業員の成長意欲を高める3つのポイント

従業員の成長意欲を高める3つのポイント

従業員の成長意欲が低いとリスクがあるのはわかりましたが、どうすれば意欲を高められるのでしょうか。ここでは、成長意欲を高めるために企業や上司が取り組むべき3つのポイントを紹介します。

  • 自己肯定感を高める
  • 自己効力感を高める
  • 面談やマネジメントを実施する

これらのポイントは、社員が前向きに仕事に取り組むための土台となります。

自己肯定感を高める

従業員の成長意欲を高めるためには、まず自己肯定感を高める取り組みが必要です。

自己肯定感とは、自身の活動について「自分はよくやっている」と肯定的にとらえる感覚です。この感覚は、周囲からの「ありがとう」など労いの言葉かけや、上司からの結果を評価する言葉などによって高まっていきます。

日々の業務の中で、小さなことでも褒めるように心がける必要があります。また、仕事に対して明確に評価するため、定期的に業務の振り返りをする場を設け、フィードバックを行うのもよい方法です。フィードバックを通じて、一人ひとりがどのように仕事に取り組んでいるのかを明確に把握します。

そして、相手の頑張りを認めることで、自己肯定感を持ちやすい雰囲気を意識的に作ることが重要です。

自己効力感を高める

自己肯定感とあわせて、自己効力感を高めることも成長意欲の向上につながります。

自己効力感とは、具体的な場面で「自分なら適切な行動をとって目的を達成できるだろう」と予想し、確信を持つ感覚です。自己肯定感が「自分は自分のままでOK」と存在そのものへの肯定であるのに対し、自己効力感は「自分だったらなんでもできる」など行動に対する自信のことです。

自己効力感が高い社員は、どのような状況下でも「自分なら成功できる」と確信を持って物事を判断します。そのため、難しい課題にも積極的に挑戦し、よい成果を出す傾向があります。社内にロールモデルとなる社員がいる場合は、その社員の考え方や行動を学ぶ機会を作るのもよいでしょう。

面談やマネジメントを実施する

社員の意欲を引き出すためには、時間をかけて面談を行うことが大切です。

重要なポイントは、しっかりと相手に意識を向け、まずは相手が考えていることや希望している成果などを静かに聞いて理解する姿勢です。

面談時にまだ成果が出ていなくても、社員自身が頑張っていることや意識していることを上司が把握しましょう。そして、地道に努力している過程を言葉にして褒めることが、成長意欲を引き出すきっかけになります。

表面的な結果だけではなく、そこに至るまでのプロセスや努力を認める対話が、社員のモチベーションを高め、次の行動へとつながります。

成長意欲を高めるマネジメントとは

成長意欲を高めるマネジメントとは

従業員の成長意欲を高めるためには、日々のマネジメント、つまり管理の仕方が重要です。具体的には、以下のポイントを意識したマネジメントが求められます。

  • 成果を評価する
  • プロセスを評価する
  • 成功体験を積ませる
  • 自己効力感を高める研修を導入する

社員が上げた成果をきちんと評価するのは当然です。それに加えて、目にみえる成果が出なかった場合でも、結果に至るまでの行動や努力した過程の評価が重要なポイントになります。プロセスを評価されることで、成果が出ていない社員も「次は成果につなげよう」と意欲的になります。

また、小さな成功体験を積ませることも大切です。資格取得や研修参加など社員が設定した目標を達成させることや、適切な難易度の仕事を1人でやり遂げさせることなどが挙げられます。

社内での取り組みが難しい場合は、外部の人を招いて研修を導入する方法もあります。外部の研修は、社内の人間関係による忖度がないのがメリットです。

成長意欲を高めるマネジメントを実施する際の4つの注意点

成長意欲を高めるマネジメントを実施する際の4つの注意点

成長を促すためのマネジメントも、やり方を間違えると逆効果になってしまいます。ここでは、マネジメントを実施する際に注意すべき4つの点を解説します。

  • 曖昧な指示や指示の丸投げをしない
  • 答えを先に与えすぎない
  • 余計なプレッシャーを与えない
  • 一方的なマネジメントを押し付けない

部下の成長を願うからこそ、これらの点に気をつける必要があります。

曖昧な指示や指示の丸投げをしない

部下の成長を促進するためには、明確な目標が必要です。

曖昧な指示や業務内容は、従業員が「何をどこまでやればよいか」を理解しにくくし、モチベーションを低下させる可能性があります。具体的で測定可能な目標を設定し、その目標に向けての進捗の評価が重要です。

また「あとは任せた」など業務の丸投げや、責任の所在が不明確な状態もモチベーションを低下させる原因になります。明確な役割と責任が与えられると、従業員は自分の仕事に対する責任感を持ち、その責任感が成長へとつながります。

答えを先に与えすぎない

部下が困難に直面したとき、すぐに答えを教えたくなるかもしれません。成長は自己発見のプロセスであり、上司やリーダーが常に答えを提供すると、従業員の成長を防げる可能性があります。

問題に対して、まずは従業員が自分で考え、解決策を見つける機会を与えることが大切です。もちろん、すべてを丸投げするのは「曖昧な指示」と同じでよくありません。

フィードバックは成長に不可欠です。すべての答えを提供するのではなく、従業員が自分の考えやスキルを向上させるための指導を行うよう心がけます。適切なバランスでサポートし、従業員が自ら問題を解決できるスキルを養うことが望ましい姿です。

余計なプレッシャーを与えない

部下の成長を促すためには、目標の明確化やモチベーションの引き出しが重要です。しかし、期待が大きすぎるあまり、過度なプレッシャーをかけると逆効果になる可能性もあるでしょう。

強いプレッシャーを感じた部下は、失敗を恐れて自己保身に走りやすくなります。その結果、積極的なチャレンジを避けるようになる可能性が生まれます。

プレッシャーを和らげるためには、目標を最終ゴールだけではなく、段階的に小さな目標に分けて設定する工夫が必要です。また「挑戦の過程で何かあればサポートする」とあらかじめ伝えておくことも、安心材料になります。失敗が許容される風土を整え、部下が試行錯誤できる雰囲気をつくる必要があります。

一方的なマネジメントを押し付けない

社員のマネジメントをする際には、上司の考えや計画を一方的に押し付けないように気をつけましょう。

従業員は、それぞれが異なる目標やキャリアに対する考え方を持っています。そのため、彼らの意見や希望を尊重しながら、一緒に計画を立てる姿勢が求められます。

面談などを通じて、従業員自身の意思を反映できるような目標の設定が重要です。そうすれば、従業員は自律的な学びや成長しようとする姿を見せるようになります。このような納得感のある目標設定は、部下の長期的なモチベーション維持にもつながります。

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本記事では、成長意欲の概要から、従業員の成長意欲が低いと起こりうるリスク4選・従業員の成長意欲を高める3つのポイント・成長を高めるマネジメントの方法と注意点を詳しく解説しました。

「成長したい気持ちはあるのに、日々の業務に追われて行動に移せない」「周囲と比べてモチベーションが下がる」などの課題は、個人の問題だけではなく、会社の仕組みや上司のマネジメントによっても引き起こされます。

従業員の成長意欲を引き出すためには、日々のマネジメントの改善とあわせて、公正な人事評価制度の導入が欠かせません。

「あしたのチーム」は、従業員一人ひとりの頑張りを公正に評価し、成長を支援する人事評価制度の構築・運用をサポートします。

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