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コンフリクト解決とは?企業を変革に導く注目のマネジメント手法

(画像=Deagreez/iStock)

ビジネスシーンにおいて、「コンフリクト」に関する重要性が高まりつつあります。コンフリクト・マネジメントを通じて、企業の活性化や改革を進めることができれば、競争力を高めることもできるでしょう。

しかし、「コンフリクトとは何か」「コンフリクト・マネジメントをどのように実践すべきか」で悩んでいる人事担当も少なくありません。

この記事ではコンフリクトに関する基礎知識と、マネジメントの具体的な手法について解説します。

コンフリクトとは?

コンフリクト(Conflict)とは、英語で「武力による戦い・争い」「論争・争議」「主張や利害の衝突」を表す言葉です。

ビジネス用語としてのコンフリクトは、相反する意見や要求などがあり、お互いに譲ることができずに緊張状態が生じることを指します。

かつての日本では、意見の相違や利害対立は避けるべきこととされ、ネガティブなものとされていました。

しかし、コンフリクトにはマイナスな面だけではなく、プラスの面もあることがわかっています。

コンフリクトの持つプラスとマイナスの両面を理解し、それらを管理していくことが重要です。

コンフリクトが発生する理由

コンフリクトが発生する要因は様々ですが、大きく分けると3つの原因があります。

1.条件の対立

1つ目は「条件の対立」です。上司と部下、クライアントと営業などの立場や役割の違いから、利害や意見の対立が発生します。

2. 認知の対立

2つ目は「認知の対立」であり、戦略や方針に対する思考・価値観の違いがコンフリクトを引き起こしてしまうのです。

3.感情の対立

3つ目は「感情の対立」です。感情の対立は、条件や認知の対立が継続するなかで発生します。

初めは立場や利害、考え方の違いが原因だった対立が長期化することで、「あの人は嫌い」「一緒にいると気分が悪い」といった感情的な衝突に発展してしまうのです。

感情的な対立まで進展すると、コンフリクトを解決するのは難しくなります。
そのため、条件や認知の対立の段階で、きちんと溝を埋めていくことが重要です。

コンフリクトが発生する時代的背景

近年では、ビジネスにおけるコンフリクトが発生するリスクは増しています。

それは時代の変化によって、価値観や考え方が多様化したことが原因です。
また、働き方の変化もコンフリクトを発生させています。

終身雇用の崩壊によって、企業の利益と社員の利益にズレが生じるようになりました。

そのため、若い世代には企業の利益より個人の利益を優先する人も少なくありません。
結果、業績を伸ばしたい経営陣と個人の幸福を願う社員との間で、条件の対立が生じるリスクが高まっています。

また、中途採用の増加もコンフリクトを引き起こすケースがあります。
それまで他社で働いていた人材が入ることで、その企業独特のルールや慣習とは異なる価値観・考え方が持ち込まれるからです。

他の企業や業界から持ち込まれる新しい発想・視点は企業に成長をもたらす可能性がある一方、社内での対立や衝突が増加する原因になるという点に注意が必要です。

コンフリクト・マネジメントとは?

コンフリクト・マネジメント(Conflict Management)とは、ビジネス上で発生する対立や衝突のマイナス面を抑えつつ、プラス面を活用することを指します。

発生した対立や衝突を管理しつつ、組織改革や強化に役立てる手法です。

衝突や対立が発生しやすいのは、何らかの変化に迫られる場面です。

例えば、職場において作業の効率化のためにITを導入するという場面において、作業のスピードを重視する人と丁寧さや品質にこだわる人の間で対立が生じることがあります。

こうした状況に対して、「反対する人たちは時代遅れだ」と考えるのではなく、「品質にこだわる人たちが納得できる範囲で効率化を進めるにはどうすればよいか」といった議論に発展させることがコンフリクト・マネジメントの意義です。

コンフリクト解決の5つの手法

コンフリクトを解決へと導く方法には、5つの手法があります。

1.強制

1つ目は「強制」であり、こちらの意見や考え方を相手に押しつけるものです。

この場合、押しつける側のほうが優位な立場を利用するなどするため、押しつけられた相手から反感を買う可能性が高いです。

2.服従

2つ目は「服従」であり、相手の考えや意見をすべて受容します。

強制と服従は裏表の関係にあり、どちらかが強制による解決を図れば、もう一方が服従することになります。

強制と服従でコンフリクトを解決した場合、表面的には対立が解消したように見えるでしょう。

しかし、実際には服従した側が選択した側に対して強い反発を抱くことがほとんどです。

それは感情の対立に発展しやすいため、強制と服従による解決は可能な限り避けなければなりません。

3.妥協

3つ目の手法は「妥協」です。それぞれの利害を考慮したうえで、両者がそれなりに納得できる落としどころを見つけます。

日本の企業では、妥協による問題解決がよく行われます。
それ自体が悪いものではありませんが、結果的には両者が損を引き受けるという形になるため発展性は低いです。

企業の改革や活性化にも繋がらないため、あくまで次善の選択肢だといえます。

4.回避

4つ目が「回避」であり、あえて直接的な衝突や対立を避ける方法です。

回避を選択すると、当面の衝突や対立は消えるため、一見すると解決したように感じます。時

間が経過することで自然とコンフリクトが消えることもありますが、大抵は答えを先延ばしにしたに過ぎず、あとから再び対立が生じることも多いです。

5.協調

5つ目は「協調」であり、双方の意見や利益を尊重し、お互いにとって利益がある解決を目指す方法です。

5つの手法のうち、もっとも望ましいのは協調による解決となります。

そして、コンフリクト・マネジメントの目的は、当事者同士が協調して問題に取り組めるように促すことです。

「協調」に向けたコンフリクト解決手法

コンフリクトの解決方法のなかでもっとも望ましい「協調」ですが、対立や衝突を放置していては協調による解決には至りません。

特に、対立する当事者のどちらか、あるいは両者が感情的になっていると協調するのが難しくなります。

お互いが協調してコンフリクトを解決するように促すには、押さえておくべき3つのポイントがあります。

1.誰が悪いかではなく、何が悪いかを見極める

コンフリクトを解決する過程で、絶対に避けなければいけないのは、誰かに責任を押しつけることです。

対立や衝突が発生する原因を特定の人物だと考えると、感情的対立に発展してしまいます。

本来、コンフリクトの発生原因は立場や価値観の相違、利害の違いにあります。

それらの相違点について議論を重ね、両者の溝を埋めてこそ協調して問題を解決できるようになるのです。

コンフリクトが発生すること自体は、決してマイナスではありません。

ただ、「相手が悪い」「向こうが間違っている」という考えに発展すると、コンフリクト・マネジメントに失敗してしまいます。

そのような状況にならないためには、まず問題点をきちんと特定するところから始めるべきです。

た冷静に話し合いができない状態なら、少し時間を置くなどして両者が感情的にならないように配慮する必要があります。

2.コンフリクトが根付く企業風潮

そもそも日本の企業の多くは、あまりコンフリクトに慣れていません。

衝突や対立に対してネガティブなイメージを抱いている人が多いため、表立って議論をするような風土が根付いていないのです。

ただ、意見や利害の対立がないわけではなく、多くの場合は一方が相手に強制したり妥協したりしてきました。

しかし、そのような状態ではお互いに協調することで、より良い解決方法を導くコンフリクト・マネジメントは成功しません。

そこで重要になるのは、「コンフリクトをポジティブに受け入れる」という企業風土です。

利害の対立や立場の相違があるなら、それをきちんと議論していく習慣を根付かせる必要があります。

対立の存在を認め、その論点や問題点をきちんと特定してこそ、協調による解決方法を見出すことができます。

コンフリクトを活用した企業の活性化や改革を実行するには、自由に意見を表明し、議論できる雰囲気を作ることが不可欠です。

3.感情的にならずに問題解決に取り組む姿勢

コンフリクトが起こると、どうしても感情的になりやすいものです。

人間は誰でも「自分は正しい」「間違っているのは相手だ」と考えがちですから、対立や衝突が起こると、相手を責める気持ちが生まれてしまいます。

しかし、そうした感情に流されてしまうと、コンフリクトを協調によって解決するのは困難です。

コンフリクトが発生すること自体は決してマイナスではありませんが、感情の対立に発展すると一気に問題が深刻になります。

利害の違いや価値観の差は埋められても、「あの人が嫌い」という感情は消すことは極めて難しいからです。

そのような事態にならないためには、コンフリクトを迅速に解決するように努める必要があります。

また、議論の場を設ける際に、冷静に話し合うように促すことも重要です。
その場では対立する相手であっても、相手への敬意を忘れてはいけません。

特に、相手の人間性を攻撃するような言葉は使用しないように注意しましょう。

もし人格を否定するような言葉が発せられたときには、議論を中断するなどの対策を打つべきです。

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