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バーンアウト(燃え尽き症候群)とは?症状や原因、人事担当が取るべき対策

バーンアウト(燃え尽き症候群)によって、仕事を退職・休業する社員は少なくありません。

そのような症状の社員が増えることで、会社への損害は大きくなってしまいます。まずは症状を理解した上で、適切な対応をとることが人事担当には求められるでしょう。

今回は、バーンアウト(燃え尽き症候群)の意味や症状、対処法などを詳しく解説していきます。バーンアウト(燃え尽き症候群)を起こす社員を発生させないよう、対策していきましょう。

バーンアウト(燃え尽き症候群)とは

バーンアウトとは、英語で「燃え尽きる」という意味を指します。身体的・精神的な疲労によって、エネルギーが奪い取られ疲れ果ててしまう状態です。

会社で言えば、あるプロジェクトや仕事に没頭していた社員が急にやる気を喪失してしまったり、仕事への意欲が激減してしまったりするケースを指します。

心身ともに負荷がかかってしまい急にやる気を喪失する場合や、仕事がひと段落した際などに発症するのです。

具体的には、朝起きることができない・元気がない・食欲が低下する・人と話すことを避けるなどの症状が発症します。

営業職やサービス業の従業員などヒューマンサービスの人は特に発症しやすい症状です。

MBIによる症状の測定

バーンアウトはMaslach Burnout Inventory(MBI) によって、情緒的消耗感・脱人格化・個人的達成感の低下の3つの症状から定義されています。

それぞれの症状に当てはまるかどうかは、「日本版バーンアウト尺度」によってチェック可能です。

情緒的消耗感
・こんな仕事、もうやめたいと思うことがある。

・1日の仕事が終わると 「やっと終わった」 と感じることがある。

・出勤前、職場に出るのが嫌になって、家にいたいと思うことがある。

・仕事のために心にゆとりがなくなったと感じることがある。

・体も気持ちも疲れはてたと思うことがある。
脱人格化
・こまごまと気くばりすることが面倒に感じることがある。

・同僚や患者の顔を見るのも嫌になることがある。

・自分の仕事がつまらなく思えてしかたのないことがある。

・同僚や患者と、何も話したくなくなることがある。

・仕事の結果はどうでもよいと思うことがある。

・今の仕事は、私にとってあまり意味がないと思うことがある。
個人的達成感
・我を忘れるほど仕事に熱中することがある。

・この仕事は私の性分に合っていると思うことがある。

・仕事を終えて、今日は気持ちのよい日だったと思うことがある。

・今の仕事に、心から喜びを感じることがある。

・仕事が楽しくて、知らないうちに時間がすぎることがある。

・我ながら、仕事をうまくやり終えたと思うことがある。

上記の項目に複数あてはまる場合、バーンアウトの可能性が極めて高いといえるでしょう。

バーンアウトの症状

バーンアウトの早期発見のためには、あらかじめ起こりうる症状を確認しておかなければいけません。

そこで、どのような症状を起こすのかを、具体的に見ていきます。MBIに定義されている情緒的消耗感・脱人格化・個人的達成の3つの症状を解説していきます。

情緒的消耗感

情緒的消耗感とは「仕事を通じて、情緒的に力を出し尽くし、消耗してしまった状態」と定義されています。

他人を思いやる、信頼関係を築く仕事には情緒的エネルギーが必要です。ヒューマンサービス職のような情緒的なエネルギーは、疲労感やストレスの主な原因となり、バーンアウトしやすいといえます。

バーンアウトが疑われる社員の仕事内容に、ヒューマンサービス的な要素があるかどうか確認しましょう。

脱人格化

脱人格化とは、「クライエントに対する無情で、非人間的な対応」と定義されています。

情緒的エネルギーが原因でストレスを感じた場合、まずはそのようなエネルギーを使わないようになります。その結果、思いやりがなくなる、相手の分からない言語で威圧するなどの症状が見られるようになるのです。

バーンアウトが疑われる社員の行動や言動や、バーンアウト以前とどのように変わったかを確認しましょう。

個人的達成感の低下

バーンアウトが疑われる社員は、これまで情緒的なエネルギーを使い、高いサービスを提供してきました。バーンアウト後、脱人格化してしまった時とのサービスの落差は明白です。

例えば、高いサービスで顧客や同僚から評価されていた社員は、周りの評価が下がってしまうことにひどく落ち込んでしまうでしょう。自分自身のレベルの急激な落ち込みや自己肯定感の低下により、個人的達成感が著しく低下してしまいます。

バーンアウトの原因

バーンアウトは、ストレスによって生じる症状です。バーンアウトを生み出すストレスの原因は、以下の2種類があります。

  1. 個人要因
  2. 環境要因

どのような原因でバーンアウトに至ってしまうのか、具体的を用いて解説していきます。

1.個人要因

完璧主義の人や何事もひたむきに取り組む人は、バーンアウトに繋がりやすいといえるでしょう。

特にヒューマンサービスの場合、定量的な成果が目に見えないため相手を喜ばせるために頑張り続けてしまうからです。

具体的には、顧客を喜ばせるためにマニュアルにはない独自のサービスをしたり、クレーマーともいえる顧客の無謀な要望ものみ続けたりする社員などが該当します。

そのような高いサービスを追い求めるあまり心身にストレスを抱え、バーンアウトしてしまう場合が多いです。

完璧な仕事や自分への評価を高めたいあまり、ひたすら頑張り続ける人はバーンアウトしてしまう恐れが極めて高いといえるでしょう。

2.環境要因

長時間労働や重労働といった、「過重負担」によるストレスもバーンアウトの要因です。

過重負担はヒューマンサービスといった仕事内容だけではなく、今の日本で社会問題となる人手不足も原因とされています。

具体的には、人手不足による長時間労働を余儀なくされるサービス業や保育士、重いノルマや達成できなかった際のペナルティなどで精神的なストレスを抱える営業職などが挙げられるでしょう。

これらの仕事はヒューマンサービス的な要素も多く含むため、より多くのエネルギーを費やしており、バーンアウトしてしまう可能性は極めて高いといえます。

人事担当が取るべき対策

バーンアウトを起こしている社員がいる場合、人事担当は迅速に対応を行わなければいけません。

症状が悪化する前に阻止することで、問題の深刻化を防ぐことができます。

そして、バーンアウトの原因を究明し改善することで、今後バーンアウトを引き起こす可能性を下げることができるでしょう。

そこで、ここからは人事担当が取るべき具体的な対策方法を解説していきます。

職場復帰支援

バーンアウトによって休職や休暇に入っている社員に対して、職場復帰支援を行いましょう。

まずは医療機関の医師と連携し、症状改善のための治療を行い、医師が復帰可能と判断した場合には診断書の提出を求めます。

その後、職場復帰プランを作成した上で、社員と一緒に職場復帰を目指しましょう。職場復帰プランでは、主に以下の項目について決める必要があります。

  • 職場復帰日
  • 管理監督者による就業上の配慮
  • 人事労務管理上の対応等
  • 産業医等による医学的見地からみた意見
  • フォローアップ

社員や社員の家族、産業医、管理監督者、人事担当間でしっかり連携し、本当に職場復帰できる状態であるか話し合った上で最終的な職場復帰を判断します。

試し出勤制度

いきなり完璧な状態で復帰することが難しい場合は、試し出勤制度を利用し徐々に慣れていくことをおすすめします。

社員の不安を和らげることができるとともに、同じ部署の社員もどのような形で復帰させるかを一緒に考えていくことができるでしょう。

試し出勤には、以下のような種類があります。

  • 模擬出勤
  • 通勤訓練
  • 試し出勤

模擬出勤

「模擬出勤」とは、会社で働く時間と同じ時間にリハビリ施設や図書館などで過ごすことを指します。

バーンアウトによって、生活リズムが崩れてしまった社員やまだ職場復帰は難しい社員でも徐々に体を慣らしていくことができるのです。

通勤訓練

「通勤訓練」は、職場の近くまで普段の通勤経路で移動した上で近くのカフェなどで過ごすことです。

バーンアウトした社員は、会社に行くまでの経路でパニックを起こしてしまう場合も少なくありません。徐々に慣れていくためにも、まずは通勤する訓練から始める方法です。

試し出勤

「試し出勤」とは、実際には働かないものの時間通りに通勤し様子を見る方法を指します。

また、業務量を減らした上でできることからしていく場合もあり、職場復帰に向けて少しずつ普段通りの仕事量に戻していく方法です。

上記のように、いきなり仕事に復帰させるのではなく社員の様子を見ながら慎重に判断することが大切です。

復帰後の配慮

職場復帰後も、バーンアウトを再発させないための配慮が必要です。

バーンアウトの原因が個人要因の場合、ストレスを引き起こさない業務に変更する必要があります。

また、環境原因の場合は抜本的な改革が必要といえるでしょう。

業務内容の見直しや変更、部署の変更や、復帰後のケアも必要です。

バーンアウトは、発生させないことが何よりも重要なため、再発防止に向けて会社全体で取り組んでいかなければいけません。

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