HRテックは成長領域?今後の展望も合わせて紹介

(写真=Inspiring/Shutterstock.com)

今、人事の世界が大きく変わりつつあります。従来、人事の仕事はシステム化が難しく、人の手に頼った部分が多くありました。しかし、昨今、IT技術の発達や、クラウド、人工知能の発展により、人事の世界でもIT化が進んでいます。こういった人事のIT化は、HRテックとも呼ばれています。HRテックの概要について、成長の方向性も交えながら解説します。

注目を浴びるHRテック

まず、HRテックとは何かについて、解説していきましょう。HRテックとは、「Human Resources」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語になります。今、HRテックが大きな注目を浴びているのです。

HRテックが注目を浴びている要因として、主に2つあります。1つは、テクノロジーの発達です。クラウドや人工知能の発達などにより、多量のデータを安価に処理できるようになりました。こういった技術の発達により、人事領域でもテクノロジーを活用できるようになりました。

もう1つの要因は、雇用の流動化です。今までは比較的固定化されていた人材が、雇用の流動化により、人材の管理が難しくなってきました。そういった中で、人材に関するデータを一括で管理・運用するニーズが増してきたことも、HRテックの躍進を下支えしているのです。

HRテックの市場規模は?

このように、注目を浴びるHRテックですが、その市場規模はどれくらいのものでしょうか。

株式会社ミック経済研究所の調査によると、2018年度のHRテックの市場規模は250.8億円となっています。2017年度は179.5億円であり、前年比で40%程度成長しています。2019年以降も同様の成長を続け、2023年頃には、市場規模1,000億円を超えるといわれています。市場規模はまだまだ大きくはないものの、今後、高い成長がみられる産業となっています。

HRテックは、採用管理クラウド、人事・配置クラウド、労務管理クラウド、育成・定着クラウドの4分野に分かれています。2018年度のデータによると、最も大きいのは採用管理クラウドであり、250億のうち約94億円を占めています。

ついで、人事・配置クラウドが約87億円、育成定着クラウドが46億円、労務管理クラウドが23.8億円、と続きます。軸となっているのは採用管理クラウドと人事・配置クラウド であり、今後もこの2分野がHRテックをけん引していくといわ れています。

海外のHRテックの市場規模は?

一方、海外のHRテックは、日本に比べると大きく進んでいます。CB insightsの調査によると、世界のHRテックの市場規模は約140億ドルであり、日本のシェアは2%足らずし かないのです。

HRテックが最も大きく進んでいるのはアメリカであり、世界の市場シェアの62%を占めています。5億ドルを調達したZenefits や、HR techのイベントで優勝したBlue Boardなど、 世界を代表するHRテック企業があります。

アメリカに次ぐ市場規模を持つのがイギリスですが、イギリスの世界におけるシェアは約6%しかありません。いかにアメリカが、HRテックの先進国であるかがわかるのではないでしょうか。イギリスについで市場規模が大きいのは、インド、カナダ、中国の順に続きます。

HRテックの将来性は?

では、HRテックの将来性は、どのようなものでしょうか。

今、市場をけん引しているのは、採用管理や労務管理など、あくまで「管理系」がメインです。しかし、人事において価値があるのは、「モチベーション」や「エンゲージメント」など、データでは評価しづらい部分になります。

これらの部分はいまだ発展途上ですが、将来一つの産業として確立されてくれば、HRテックはさらに市場規模を拡大させていくでしょう。

今後もHRテックは期待大な産業

HRテックは、今、人事部門において最も注目を浴びている分野です。2018年の市場規模は約250億円ですが、2023年には1,000億円を超えるといわれています。しかし、世界を見てみると、世界のHRテックの市場規模は140億ドルを超えており、日本はまだまだ発展途上であるといえるでしょう。

今は採用管理や労務管理の部門が先行して市場を拡大していますが、今後、データ化しづらい、エンゲージメントやモチベーションの部分もHRテック化する余地が残されています。これが実現すれば、HRテックはさらに大きな産業になっていくでしょう。

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※株式会社ミック経済研究所 「HRTechクラウド市場の実態と展望2018年度版」より

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