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成果主義とは?新型コロナの影響で増加している?導入事例や施策をわかりやすく解説

成果主義は、人事評価において社員の成果を重視する考え方です。

キャリアやポジションにかかわらず能力や実績が評価に反映されるため、社員のモチベーション向上や組織の流動化にもつながります。

特に2020年は、新型コロナウイルスの感染予防として広まったテレワークの影響で、成果主義が注目を集めている状況です。

本記事では、成果主義の概要や、新型コロナによる影響、導入のメリットとデメリットや企業事例を紹介します。

成果主義とは?

成果主義とは、業務による成果を重視して人事評価や報酬、人事を決定する方法です。

入社年次や年齢、学歴などによって評価が一律に決まるのではなく、成果に大きく注目して人事評価を行います。

成果主義の組織では、能力が高く大きな成果を挙げた社員は、たとえ若手であっても高い評価を受けて処遇や報酬が向上することは珍しくありません。

一方、ベテラン社員であっても成果が出せなければ厳しい評価を下されることがあります。

成果主義を導入している企業によって、純粋に成果だけを評価対象とするのか、あるいはその過程やキャリアなども判断材料とするのかは分かれるところです。

なお、成果や実績だけを評価対象とする方法は、実績主義や結果主義と呼ばれることもあります。

コロナ禍で成果主義が拡大

新型コロナウイルスの流行によって、成果主義は拡大している傾向にあります。

日本型の雇用管理の特徴として従来から指摘されてきたのは、時間管理を土台としたシステムです。

つまり、就業規則によって基本的な勤務時間が決まっており、所定の時間を働けば給料は保証し、時間外労働時間に応じて残業代も支給するというのが基本的な雇用管理の在り方でした。

また、人事評価については、仕事はオフィスなどでチームとして働くことが多いので、管理職は部下の勤務態度や仕事への取り組み方を観察して人事評価に反映していたという特徴も挙げられます。

しかし、コロナ禍の中では在宅などのリモート勤務も増加。従来は可能だった時間管理や対面による人事評価が難しくなり、成果によって評価せざるを得ないという環境になりました。そこで、成果主義が拡大している傾向にあるのです。

成果主義のメリット

経営者や人事担当者として成果主義の導入を検討する際は、成果主義のメリットを知っておくことが大切です。ここでは成果主義のメリットを紹介します。

社員の動機付け

成果主義は社員のモチベーションの向上につながります。

企業によっては、入社年次や役職、等級などによって賃金を固定化していることも珍しくありません。

この場合、社員が大きな成果を挙げたとしてもそれほど報酬が増えず、また人事などで特別に有利になるわけではないケースもあります。

こういった人事制度は意欲的な社員に対して十分とは言えず、やる気を削ぐ原因になるのも事実です。

一方、成果主義の企業では、年次や役職といった要件ではなく、本人の成果を正当に評価します。そのため、成果を出そうという意欲を刺激し、仕事へのモチベーションを高められるのです。

マンネリ人事の打破

人事が固定化して組織がマンネリ化している場合、その改善につながる可能性があります。

例えば、年功序列を重視した人事制度は、事業が安定的に成長しており、ベテラン社員と優秀な若手人材のバランスがよい組織においては有効だったのは事実です。

しかし、現在は高度IT化やコロナショックをはじめ、事業環境は流動的になりつつあります。そこで、優秀な人材は積極的に抜擢し、組織の新陳代謝を図る取り組みが求められるのです。

成果主義を導入すれば、社員の能力や実績に応じて、最適なポストに最適な人材を配置しやすくなります。結果として組織風土の硬直化を改善し、変化に強い組織作りに役立つでしょう。

人件費の最適化

人件費の配分を最適化できる点もメリットです。

年功序列的な人事制度の場合、等級や役職の人数は一定の範囲に収まるように設計されており、それに応じて給料や役職手当などもほとんど硬直的になっているケースも珍しくありません。

この制度は、正社員などが多い企業において、長期にわたって人件費を安定させる効果があるのは事実です。

しかし、社員の個別の活躍や能力に応じてきめ細かい報酬は設定されておらず、一部の社員に対する報酬がその働きぶりに対して多すぎたり、あるいは少なすぎたりする問題がありました。

しかし、成果主義では成果を出す社員に対しては高い報酬を支払い、そうでない社員には相応の報酬を支払うシステムです。

能力に応じた報酬を支払うことで、人件費の適正化につながることが期待できます。

人材開発の促進

人材開発の効果も期待できます。

従来型の年功序列型の人事制度では、組織人としての資質が強く求められる一方、成果がそのまま人事評価にされるわけではありません。

また、時間管理型の雇用システムでは、決められた時間で仕事を済ませることや効率性ばかりが意識され、社員が成果を出すことだけに集中するのは困難でした。

しかし、成果主義を導入すれば、社員が成果を出す明確な動機が生まれるので、能力を高めるために積極的に自己研鑽を行います。結果として人材の成長にもつながるのです。

成果主義のデメリット

成果主義を導入する際は、デメリットにも注意が必要です。ここでは成果主義のデメリットを3つ紹介します。

長期的育成の阻害

人材開発において、長期的に人材を育成することが阻害される可能性があります。

成果主義で重視されるのはあくまでも結果であり、そのプロセスや態度、考え方などの優先順位は高くありません。

しかし、長期的な人材育成という点では、短期的な成果だけではなく、メンタリティや方法論といった点も考慮して評価することが必要です。

成果主義が行きすぎることによって、短期的な成果だけが重視されてしまい、長期的な成長のために必要な基礎力が軽視されてしまうリスクがあります。

組織風土の偏重

組織風土が偏ってしまうこともデメリットです。

成果主義が浸透した組織では、成果につながること以外はなるべく省略化しようと考える傾向があります。

成果にこだわるあまり、守らなければならない手続きやプロセスを多少歪めてでも成果を出そうと考える可能性もあるでしょう。これは企業にとってコンプライアンスやモラルの面で危険です。

また、自分で成果を出そうとするあまり、本来チームプレーが必要な仕事であるのに個人プレーに走ってしまい、組織の強みが発揮できなくなるというリスクもあります。

定着率の悪化

社員の定着率が悪化するリスクもあります。

成果主義は、自ら主体的に行動して成果を出せる人材にとっては相性のよい制度です。

しかし、成果を出すのに時間がかかるタイプの人材や、主体的な行動が苦手な人材、あるいは縁の下の力持ちのような役割が得意な人材にとっては、必ずしも好ましい制度ではありません。また、そもそも事務職のように、成果を定量的に測りづらい業務もあります。

過度に成果のみに偏重した人事評価制度を持ち込んだり、全ての職務に対して一律に成果主義を導入したりすると、合わないことが原因で離職につながる可能性もあるため、適正な評価制度の構築をしていく必要があります。

成果主義を導入する企業事例

数多くの企業が成果主義を導入して成功しています。ここでは具体的な事例を紹介します。

サイバーエージェント

サイバーエージェントは、さまざまな成果主義の制度を導入していることで有名です。

代表的な例としては、「CAJJプログラム」、「あした会議」、「キャリチャレ」などが挙げられます。

CAJJプログラムとは、ある事業が2四半期連続で減収減益になったら、撤退あるいは事業責任者を交代する制度です。こういった制度により、事業の成長や事業人材の育成を促します。

ホンダ

ホンダも早くから成果主義を取り入れてきた企業です。

ホンダの制度で特徴的なものの1つに管理職年俸制度があります。これは、管理職の報酬を「基本年俸」と「業績給」に分け、それぞれ成果やそれに対する評価を盛り込んで決定するというものです。

特にボーナスは個人の業績によって変化する「個人業績加算」があり、成果がおおきく反映されるようになっています。

花王

花王も早期から能力開発支援や目標管理といった制度を導入した企業です。

人事評価においては、目標や成果基準をあらかじめ明確に定義しておき、期末には期待に対する達成度合いを5段階で評価します。

評価プロセスはオープンかつシンプルで、成果が公平に評価される仕組みです。

社内制度を見直す際は人事評価制度の整備もお忘れなく

成果主義は、社員の主体的な行動を促し、成果を適正に評価することで社員満足度を高められる制度です。

人事評価に成果主義を取り入れる際は、同時に人事評価制度全体を見直すことも欠かせません。

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