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社風とは?働きがいを阻害して退職者を増やしている可能性あり!改善事例も紹介

「社風」とは、その会社が独自に持っている、雰囲気や価値観のことです。

日頃、そこまで強く意識することはないかもしれない社風ですが、見直したり改善したりすることは、退職者を減らすことに繋がります。

この記事では経営者や人事部担当者の方に向けて、社風と従業員定着との関係、改善事例などを紹介します。

社風とは

社風とは会社が持っている、独自の雰囲気や価値観などのことを言います。

具体的には「アットホーム」「風通しがいい」「体育会系」など、従業員が肌で感じる社内の空気のようなものです。

一般的に社風には、経営理念や就業規則といった「組織風土」や、年功序列や成果主義などの「企業文化」の影響が大きいとされています。

また、社風の感じ方は、従業員によってさまざまです。魅力的な社風だと感じる人もいれば、そうではない人もいます。

そのため、一概に「こういった社風が正解」「このような社風は間違い」と言えるものではありません。

人によって感じ方が異なるため、数値や言語で正確に表すことが難しいのも社風の特徴です。

社風と従業員定着の関係

社風は、従業員の会社への定着に影響を及ぼすと考えられています。

転職会議が行ったリサーチによると、新卒社員が3カ月以内に退職・退職を検討した理由の1位が「時間外労働が多い(62%)」、2位が「社風・体制に不満(36%)」となっています。

リサーチ対象者の3分の1が、社風や体制への不満を理由に、退職したり退職を検討したりしているのです。

参考: スピード退職は自己防衛?!新卒入社3ヶ月未満退職者が明かす離職理由ランキング【2016年度版】

転職会議

また、中小企業を対象とした厚生労働省職業安定局における平成26年「働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査報告書」を見ても、常用労働者の退職理由は1位から順に「賃金が不満(44.3%)」、「仕事上のストレスが大きい(37.4%)」、「会社の経営理念・社風が合わない(25.3%)」となっています。

このように新卒社員だけではなく、全ての従業員にとって社風が退職の理由になる可能性があるのです。

そのため、社風を見直すことや、採用活動時に可能な限り正確に社風を伝えることは、従業員の定着に繋がると言えるでしょう。

社風をつくる4つの要素

社風はさまざまな要素が影響しあうことにより、つくり上げられます。ここでは社風をつくる上で重要となる4つの要素を紹介します。

経営者の行動

経営者の行動は社風をつくる大きな要素です。

社風とは会社の雰囲気や価値観など、従業員が社内で感じる空気のようなものだと先ほどお伝えしました。

そのため、会社のトップである経営者が楽しそうに仕事をしていれば、その空気が社内にも広がります。結果的に従業員が楽しそうに仕事をしたり、笑顔で顧客対応をしたりと、明るい社風に繋がります。

逆に、経営者が苛立ちを露わにして仕事に臨んでいると、その空気も社内に広がってしまいます。従業員たちから笑顔がなくなり、淡々と業務をするような社風になってしまう可能性があります。会社のトップである経営者の行動は社風に大きな影響を与えるでしょう。

業務の方針・裁量

業務の方針や裁量も社風をつくる要素の1つです。

例えば、業務の方針としてトップダウン方式を採用した場合、従業員は上層部や管理者の指示に基づき動きます。

そのため、従業員が発言を控えてしまうような社風になってしまいやすい傾向があります。一方、ボトムアップ方式を採用した場合、従業員の声が上層部にも届くため、新しいアイディアや意見が積極的に発信されやすい社風へと繋がります。

また、業務における裁量についても、同じように社風に影響を与えます。

裁量の幅が狭ければ、決まった手順に則った行動が重視される空気に。広ければ、「自ら考えて積極的に行動してみよう」という空気になりやすいでしょう。

このように、業務の方針や裁量も社風をつくる重要な要素といえます。

教育制度

3つ目に紹介する要素は教育制度です。

教育を重視し、手厚い教育制度を用意していると、自然と従業員同士の接点や会話が増えます。

その結果、社内は信頼関係が構築されコミュニケーションがよくとれた、人を大事にしている感じがにじみ出た空気になりやすいです。

しかし、教育への優先度が低く、放任主義になっている会社ではそうはいきません。信頼関係を構築することへの興味が薄く、従業員同士のコミュニケーションが少ない社風になる可能性が高まります。

どのぐらいの熱量で従業員の教育に取り組んだかが、大きく社風にも影響すると言っても過言ではありません。

従業員が定着する社風をつくるためには、どんな風に社員に育ってほしいかビジョンを持って教育制度を整えることが好ましいと言えるでしょう。

人事評価

最後に紹介する要素は人事評価です。

「何を評価対象にするのか」「どのような評価方法を採用するか」などにより、社内の空気は変わってきます。

例えば、営業成果などの「数値目標」を重視した場合、数字を意識する社風に繋がりますし、自分以外の従業員より上を目指す社風になりやすくなります。

一方、個々人が設定した目標に対して数値のみならず、達成までの過程や質的な評価も加味される場合だと、各々が自分と向き合い成長を目指す雰囲気になりやすい傾向があると言えます。

人事制度と社風は結びつかないと思われがちですが、実は社風に影響を与えている大きな要素の1つなのです。

社風が良い・良くない会社の特徴

社風の感じ方は人によってさまざまであるため、良し悪しの捉え方も人によって異なります。

そのため、ここでは一般的に従業員が定着しやすい社風を「良い社風」、定着しにくい社風を「良くない社風」と定義して、それぞれの特徴をお伝えします。

社風が良い会社

社風が良い会社の一例として、下記のような特徴が挙げられます。

  • 経営者が楽しそうにしている
  • ボトムアップ方式である
  • 入社後の研修制度が整っている
  • 人事評価制度が公正公平な評価手法である

上記のような特徴がある会社では、従業員がいきいきと働いている傾向があります。

理由としてはどの特徴も、従業員がモチベーションを高く維持でき、働きがいを感じられる社風に繋がるからです。

その結果として社風が良い会社では従業員が定着しやすくなっています。

社風が良くない会社

社風が良くない会社の一例として、下記のような特徴が挙げられます。

  • 経営者がピリピリした空気を出している
  • トップダウン方式である
  • 入社後の研修はほとんどなく放任している
  • 人事制度の評価は評価者の判断によって偏りがちである

上記のような特徴がある会社では、従業員に笑顔がなかったり、社内の空気が暗かったりする傾向があります。

どの特徴もモチベーションの低下や、積極性を削ぐ社風に繋がるためです。社風が良くない会社では従業員の会社に対する興味も薄く、定期的に退職者が出てしまいがちです。

従業員の定着やモチベーションの向上を目指すのであれば、社風が良い会社の特徴を意識的に取り入れることが好ましいでしょう。

社風を改善した企業の事例

ここでは社風改善に成功した株式会社ISOWAを例に挙げ、その具体的な取り組みや結果を紹介します。

社風改善前の状況

株式会社ISOWAは1920年創業の機械メーカーです。社風改善前は、従業員の受け身な姿勢や行動が課題となっていました。

さまざまな制度や取り組みを実施するも、良い変化が見られず、「ルールや制度を変えただけでは人は変わらない」と実感せざるを得ない状況でした。

社風改善に取り組んだ結果

社風改善に取り組んだところ、「なんのために働くのか」を従業員がそれぞれ考え、自発的に努力する社風へと変わりました。

社内で戦略を議論するメンバーを募った際には、全社員である270人中、70人が手を挙げるほどまでに積極性が増したのです。また、それにより社内の雰囲気が良くなっただけでなく、業績向上や社内事故低減にも繋がりました。

社風改善に取り組んだ背景

株式会社ISOWAが社風改善に取り組んだ背景は、現代表取締役である磯輪氏が、スコラ・コンサルトの柴田氏の本に出会ったことがきっかけです。

自社のパーティに柴田氏を招き、「立場関係なく、仕事や会社の将来について対話し続ける風土をつくることが大事」だとの講演に感銘を受け、自社でも取り組むべく社風改善へと少しずつ動き出しました。

具体的な取り組み1:オフサイトミーティング

柴田氏の講演を聞いた若手社員から「社員同士で勤務時間外に自由に話せる場を設けたい」という申し出を受け、同社ではオフサイトミーティングの実施を開始しました。

従業員の「やりたい」を会社側が受け入れる形で始めたオフサイトミーティングは、従業員の期待やモチベーションの向上、自主的な取り組みに繋がりました。

その結果、ミーティングに参加していたメンバーが周囲を巻き込み始め、「何のために働くのか」をそれぞれが考える社風へと変わっていきました。

会社側から「やりなさい」と言い渡すのではなく、当事者意識のある従業員たちを信頼してミーティングを任せたことがきっかけで、自主的に自分の役割を考え仕事をする社員が増え社風につながったと言えます。

具体的な取り組み2:プロジェクト型研修

社風改善に伴い、もともとは教育体系に沿って行なっていた研修を、「プロジェクト型研修」というスタイルに変更しました。

これは現代表取締役の磯輪氏が、社内のプロジェクトを進める際に、従業員たちが「自ら目的を考え、取り組み、やりがい感じながら成果を出す」過程を見ていたことがきっかけです。

この過程は「プロジェクト型研修」に通ずるものがあり、そのプロセスで得られる成功体験などが従業員を育てると考え、研修のスタイルを変更することにしたのです。

結果的に同社では、従業員自らが考えて行動するという社風が、一層確立されました。

その様子は、顧客から「ISOWAさんの従業員さんは主体性がありますね」と評価されるほど外部からも見えるものとなり、業績にも良い影響をおよぼしました。

組織には社風に合った人材が自然と集まるもの

社風というのは会社の数だけあり、その社風に合う人材が自然と定着します。

「もっとこういった人材が来て欲しい…」というビジョンがある場合は、それに合った社風になっているかどうか今一度見直してみましょう。

社風をより良いものにするためには、公正な人事評価制度の構築・運用も必要不可欠です。

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